5月29日
お泊まり2日目。今日は友人達について少し話そう。
まず今回のお泊まりのメンバーを友人Aと友人Bと呼ぼう。友人ABは高校以降からの付き合いらしい。高校からか専門学校からかは詳しく聞いていないので覚えていない。友人ABと私は高校は違ったし、私は専門学校へは行かなかったので、接点は友人Aのみだった。だがこうしてBともお泊まり会をするほどの仲になれた。不思議な感覚である。友人の友人として紹介された程度なのに、初日から仲良く楽しく遊ぶことが出来た。
友人AとBは高校or専門学校という自宅から離れた地で出会ったにもかかわらず、自宅がお互いに徒歩圏内という、なんとも運命的な関係だった。
運命と言えば私と友人Aの出会いもある種の運命だ。
友人Aとのファーストコンタクトは図書委員の仕事だった。
「返却期限をすぎているので、本を返却してください」
1年の副委員長だった私は先生に仕事を託され、友人Aのクラスに行ったのが始まりだった。友人Aは割と珍しい苗字だったので、何となく記憶に残った。別クラスの友人の友人という事もあり、ほんの少しだけ話すようになった。そして2年になり、クラス替えが行われた。そこで同じクラスになったのだ。出席番号も近く、ノリや趣味も同じということで仲良くなるまで時間はかからなかった。すぐ相方と呼べるような仲になった。そして何気ない話題に入る。
「小学校、保育園、幼稚園どこだった?」
何故か分からないが「今日はいい天気ですね」のような定型文的話題として、出身校や保育園を聞くのが何となく暗黙の了解だった。そして私達もその会話をした。小学校は違った。私が出身小学校を名乗ると友人Aはあぁと言うようにこう言った。
「へぇ○○小かぁ。○○保育園なら私も通ってたよ」
○○の部分には共通の地名が入る。
まさか。小学校は違うし、実家は中学校の学区の端と端ほど距離がある。それなのに同じ保育園出身?そこからはパズルのようだった。
「△先生っていたよね?」「いた!!」
「□先生があお組だったよね」「そうそう怖かった」
「給食に温めた牛乳出てきてさ」「あれ苦手だった」
思い出話&本当に同じ保育園かの確認ゲーム。あの時の信じられない奇跡を目の当たりにしたような感覚と言ったら!!保育園時代は別のクラスだったので面識はなかった。私が外で遊ぶ活発児に比べて友人Aは大人しく室内で遊ぶことが多かったらしく、接点がないのも当然とも言える。だが運命よ巡り合わせで中学校にて出会えたのだ。そして友人Aとは一生の友人と言っても過言ではないだろう。
そんな友人Aとは、とても気が合うのだ。2人ともそれぞれの遊びをしていてもそれが苦ではない。ホラーゲーム、カードゲーム、スマホゲーム…バラバラの事をしていても気を使わない相手だ。家にネットが無い私のために、様々なYouTube動画を見せてくれた。私が青春期を埋め尽くすきっかけになった界隈との出会いも友人Aのおかげだ。
そして何故か、友人の友人として紹介されたはずの友人Bとも、そんな関係性がきずけた。LINEで会話はしていたが、直接会うのは両手…もしかしたら片手で数える程度かもしれない。それなのにほぼなんの気兼ねもなく遊べる仲となった。運命の神がいるならば、一体幾つの因子を操り私たちを導き合わせた事だか、計り知れない。
今日はとても楽しい日だった。明日からまた月曜が始まるが、何とか頑張れそうな気にもなる。
暗い気持ちなどなってる暇はない。この友人AB達のためにも折れている場合では無いのだ。
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