第43話 白状
放課後、部屋に七香と戻って来た。俺はソワソワしている。
「どうしたの旭?」七香が優しく寄り添ってきた。
「あのね………絵美衣と………ラミアの子とHしたかもしれない………」
「ええ〜!!嘘!!旭は浮気したの?七香がいるのに………」両手で顔を塞いだ。
「ごめんよ七香、俺洗脳されて絵美衣を七香だと思ってたみたいで…………」
七香は塞いだ両手の指の間から俺を見て少し震えた。
「ク、ク、クスクス………」七香は笑い出した。
「ごめん、旭〜、知ってたわ、でも少しだけ嫉妬したの」そう言って抱きついてきた。
「七香〜、ひどいよ〜」俺は下唇を噛んだ。
「ラミアの子が旭といる事を知って、おそらくその子は旭との子供が欲しいんだと思ったわ」
「そうなのかい」
「ラミアに強いパワーの子を欲しいと思ったんじゃないかなあ………もしかしたらスーパーヴァンパイアを産めるかもしれないと思ったのかも」
「そんな子が生まれるの?」
「分からないけど………旭の血は奇跡を起こすかもしれないわ」
「そうなの?」俺には何が何だか分からないよ」
「旭には罪は無いわ」あの女が勝手にした事だから。
「七香は許してくれるの?」
「だって旭が本当に好きなのは私だけでしょう?」
「勿論だよ七香」俺は七香を抱きしめた。
懐かしい、そして甘い香りがした。俺はやっと安らぎを取り戻した。
しばらくすると七香はどこか遠くを見るような顔で言った。
「子供が出来てなきゃいいなあ…………」
俺も不安な気持ちになった。
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