第22話  問診

「七香ちゃん!保健の浜田先生が保健室で呼んでるよ」


「えっ、そうなの?」


「旭、ちょっと行ってくるね」


「うん、何だろうね?」


保健室に入った。

浜田先生は白衣をコートのように着ている、前が空いていてタイトスカートが見えている。


「天羽七香ちゃんね?」


「はい、そうですけど?」


「あなたは貧血気味だと聴いたけど大丈夫?」


「はい、もう大丈夫です」


「そう、噂を聞いたから一応確認しとこうと思ってさ」浜田先生はニッコリした。


「心配していただいて、ありがとうございます」私は頭を下げた。


「一応確認のために問診するわね」


浜田先生のいくつかの質問に答えた。


「どうやら大丈夫のようね、もう帰っても良いわよ」


保健室を出て教室に戻って来た。


「七香、何だったの?」


「うん、貧血の噂を聞いたから確認したんだって」


「そうか…………何か言われた?」


「問診されただけ…………」


浜田先生は翌日学校をやめた。私は何か胸騒ぎがした。

しかしそれからは何も起こらなかったので、とりあえず忘れる事にした。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る