剣『次にギヌです。こちらは日本円にして約百円程度ですね』

チ「そうなると一万ギヌは百万円ぐらいかにゃ？」

剣『そうなりますね。ギヌは属国で発行する通貨になります』

チ「属国？」

剣『さっきも言った各地の領土を治める地方国家ですね。各星系でのニューガン皇国に属する国家になるので、ここで発行権があります』

チ「意外と範囲が広いんだにゃ！」

剣『そして、ギヌは地方国家の名前が付きますマシキア王国ならマシキア・ギヌになります』

チ「ややこしいんだにゃ！」

剣『と言っても、マシキア王国だけでも星系を幾つもまたぐから十分広いぞ？　ロシアの何倍もの国土あるんだからな？』

チ「確かに広大だにゃ？」

剣『この辺になるとビジネスで使ったり、個人で使ったりと使われ方は様々だ。概ね金が大きくなるとギヌを使ったりすることもあるって感じだけど、基本は皆ドゥカを使う』

チ「それは何故かにゃ？」

剣『さっきも言ったけど、各通貨は地方へ行くほど有利になるからね。基本はドゥカの方がお得になるんだ』

チ「ちゃんと用途があるんだにゃ！」

剣『そして、これが重要だが、個人の移動範囲によってはギヌの方が便利になる』

チ「どういうことかにゃ？」

剣『異なる通貨を発行する経済圏を跨ぐ仕事をしているなら、こっちの方が得なんだ。イチイチ通貨を両替しないといけないだろ？』

チ「確かにそうだにゃ！　あれ？　それならどうしてキーンは使われないんだにゃ？　地方国家を跨ぐたびに両替する手間があるんだにゃ！」

剣『額が大きすぎるから使えないの。１ギヌが百円なら、欲しい物は大概揃えられるし、それから地方国家言うても星系をいくつも跨ぐんだよ？　属国を跨ぐのに何日もかかるから、それぐらいなら手間じゃない』

チ「どれぐらいかかるんだにゃ？」

剣『一週間以上は間違いない』

チ「確かにそれなら苦しくないんだにゃ！」

剣『このようにギヌは移動距離が多い人向けだね。特に次に出るドゥカの使い勝手が関係してくる』

チ「じゃあ次はドゥカだにゃ！」

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