宇宙船

剣『さて、次に宇宙船について説明しようか』

チ「戦艦と宇宙船はどう違うんだにゃ?」

剣『基本、戦艦は戦うことが中心だからね。ただ、さっきのお話で民間でも同じ考えで出来る部分があるのはわかるかな?』

チ「??? にゃんだろ?」

剣『ブロックという考え方』

チ「あっ!」

剣『船を動かすのにこれだけのブロックが必要で、それ以外は色んな使い方が出来る空き領域……こう考えると色んなことに応用が利くよね?』

チ「空いているブロックに荷物を入れれば貨物船になるにゃ!」

剣『その通り! そして、そのブロックにお客さんを入れれば貨客船になる』

チ「色んな使い方が出来るんだにゃ!」

剣『この世界には『自由人』という冒険者稼業の者も出てくるんだけど、そういった人たちは船で渡り歩きながら生活しているんだ。そうなると、どうなると思う?』

チ「えーと……」

剣『この空いたブロックに色んな工房を入れるとかも出来るよね?』

チ「なるほどにゃ!」

剣『駆逐艦なら二つを貨物用にして、他の二つは仕事場にするとかのやり方も生まれる』

チ「多彩なやり方が出来るんだにゃ!」

剣『このように宇宙船の使い方は色んなことに使えるようになっているんだ。これもこの世界の面白い特徴だね』

チ「自由度が高いデザインなんだにゃあ!」

剣『ただ、宇宙を行き来するのは100m以上が限度になってる』

チ「??? 何でだにゃ?」

剣『実はさっきのアウルエンジンと関わってくるんだけど、宇宙SFでワープがある物語と無い物語で大きな違いがあるのはわかるかな?』

チ「???わかんないにゃ!」

剣『実はワープ航法が無い物語は『星系内しか行けない』ってのが前提になるんだ』

チ「外宇宙には行けないんだにゃあ!」

剣『ついでに言うとアウリルトは都合の良い場所にあるとは限らないんだ。船で何週間も移動して、やっとたどり着く場所にあることも多い。そうなると、100m以下の宇宙船だと、ほとんどが食料や必需品で埋まってしまい、一人二人しか連れて行けないことになる』

チ「遠すぎだにゃ!」

剣『一人旅するならそれでも良いけど、それだと宇宙でアクシデントに遭えば、もうおしまい。最後に絶望して自分の頭に銃弾ぶち込むことになる』

チ「怖いんだにゃ!」

剣『そんなわけで宇宙空間を行き来するためには100m以上が原則になる。ただ、例外としてこの世界には軌道ステーションがあるんだけど、そこと地上の行き来の場合だけ、100m以下でもOKになるよ』

チ「はぇー。そんなものがあるのかにゃ?」

剣『そりゃ、中継地点にそういった施設が無いと大変だろう? それから宇宙コロニーもあるので、この辺への補給も含めて、こういった施設は利用されます』

チ「色々と便利だにゃあ」


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