工具高いね

「…えっと?

何かの間違いじゃないですか?」

「いえ、お会計は¥17,582です。」

おい待て。

誰がこんなに工具が高いと予想しただろうか。

確かに値段を見ずにカゴに放り込んでったのは俺だ。

でも、それでも何故こんなに高いのだ!

こんなに高い買い物をしたのは2年前のあの日以来…

そう。

あれは雪の降る日だったかもしれないし、クソ暑い真夏の日だったかもしれない。

その日、俺はとあるものと運命的な出会いを果たしたんだ。

それは、“限定のフィギュア”だ。

何から何まで拘られたフィギュアに俺は目を奪われ、ついポチってしまったわけだ。

そいつは今でも押し入れの奥深くで眠っている。

それの値段が¥18,000だった訳だ。

と言うわけで2年ぶりに一万円札諭吉先生とご対面だ。

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