6-15 結成!DMC小隊!!中編

※途中まではケイト→ケ、ケイト姉→姉、リック→リでお送りします





ケ『さぁ!始まりました第1回DMC杯決勝レース、実況はあたい、ケイト・アーカイブ特務曹長、解説は御二人ケイト・アーカイブ中尉、リック・クリプトン少尉の御二人です。

よろしくお願いします』


姉『よろー』


リ『やれやれ………よろしくお願いします』


ケ『出場選手は以下の通り。1番エンリケ少佐2番ムラノ伍長3番ボボンボ上等兵4番マリー上等兵5番タミー上等兵、この5名によって競われます』


姉『いい感じに仕上がってますねー』


リ『今回は最終調整も兼ねてるからね。それなりの手応えを感じてもらえたらいいね』


ケ『各機スタートラインに並びました。さぁ、各者一斉にスタート。最初に待ち受けるはスペースデブリ。MAの残骸が重力場に集まったそこそこの危険地帯、気を抜けば残骸が機体にぶつかり、その大きさでダメージ判定が出る仕様であります。おっと?ここで運悪くデブリにぶつかったのはボボンボ上等兵とマリー上等兵、しかしこれはセーフ、装甲に少しキズが入っただけ。

そしてそのまま各機、スペースデブリを抜けていく。

今回の立ち上がりはどうですかねケイトさん』


姉『前回と同じ、ではありますが違いが2つ』


ケ『と、言いますと?』


姉『DMCになった事でどの機体も良く動けているのとムラノ伍長の動きのキレですね』


ケ『キレですか』


姉『無駄がないと言いますか………』


リ『ベテランの域、とでも言うんだろうね。周りを良く見ている』


ケ『なるほど。おっとここで次の障害、暗礁領域に差し掛かった!』


姉『暗礁領域は危険ですよー』


リ『気を抜くと隕石にぶつかるからね』


ケ『この暗礁領域、先程のデブリと違い密度と障害となる隕石の大きさがその難易度を上げておりおおっと!ボボンボ上等兵、躱しきれず思わずランスを使ったー!』


リ『ピアースランスは強力な武器だからね。隕石ぐらいなら簡単に貫く』


姉『けどその分、速度は落ちるね』


ケ『しかし失格になるよりは良い!そう判断しての使用でしょう。

続いて……マリー上等兵もピアースランスを使って安全に抜けていく!

だが……ここでタミー上等兵が正に縫う様に駆け抜けていく!!』


姉『体の小さいタミー上等兵ですからね。DMCになった事で普段の自身が避ける感覚を得たのでしょう』


リ『DMCはリーチ的な感覚も補ってくれるからね。僕も助けられてるよ』


ケ『そうですねー、ああっと!!タミー上等兵、抜けようとした隕石に挟まったー!!リックさん、これはどう言う事でしょうか?』


リ『さっき行った通りリーチの届く届かないはDMCが補ってくれるんだけどね、機体が小さくなったり大きくなったりはしない。彼女は自分なら抜けると踏んだようだけど、それは彼女の体の大きさでの事。機体の大きさを忘れたんだね』


姉『システムが教えてくれるんだがなぁ。気づかなかったか無視したか』


ケ『えー、資料によればタミー上等兵は普段からおっちょこちょいな所があるとの事。忘れて突っ込んだと思われます』


姉『そして直前でシステムが警告出して?』


リ『何これ?って考えている間に挟まったと見るべきかな?』


ケ『……タミー上等兵には後で精神を鍛える禅修行を追加するという事で。

さて、先頭を行くムラノ伍長、エンリケ少佐の両名は暗礁領域を抜けた先、最終コーナー、廃棄コロニーの残骸へと差し掛かりました』


姉『ここからは難易度が爆上がりしますね』


リ『先のスペースデブリと暗礁領域を合わせて更に暗くした場所だからね』


ケ『両機共に全速力でコーナーへと差し掛かった!狭い上に数多のデブリも存在するこの難所で少しでも気を抜くと壁に激突するこのデッドヒート!!両機速度を落とさずデブリを躱す躱す!最終コーナーを先に抜けるのはどっちだ!!』


姉『最後は度胸ですからねー』


リ『両者とも良く堪えてる』


ケ『両者ほぼ同時に最終コーナー抜けたー!最後の直線にムラノ伍長が仕掛けたー!ムラノ伍長速度を上げていく!負けじとエンリケ少佐も上げていく!上げていく!上げていく!!そして今ゴール!!1着は………半馬身差でムラノ伍長だぁぁぁぁぁぁぁ!!!』


姉『いやー良いレースでした』


ケ『遅れてボボンボ上等兵、マリー上等兵、最後にタミー上等兵がゴール。1着ムラノ伍長、2着エンリケ少佐、3着ボボンボ上等兵、4着マリー上等兵、5着タミー上等兵でした。実況はケイト・アーカイブ特務曹長、解説はケイト・アーカイブ中尉、リック・クリプトン少尉でお送りしました』



※表記戻りまー。



シュミレートを終え全員がシュミレーターから降りてくる。


「おつかれ!諸君!!」


「ケイト特務曹長……さっきのナレーションはいった…」


降りてきたエンリケ少佐達があたい等の方を向いたまま固まった。

そりゃそーだろうな。

なんせ今、このシュミレータールームには。


「すげー!!」

「本当にあの落ちこぼれ小隊か?」

「いいぞー!!」

「かっこいー!!」

「儲けさせてもらったぜー!」


「こ、これは一体………」


ざっと30人以上か?

入れん奴等は各場所のモニターで観戦しているんよ。

つまり、今回のシュミレーターでの訓練をエンハンブレ、フィール工房のざっと1万と数千人が観てたって訳。


「おめでとう諸君。落ちこぼれ小隊から一気に凄腕小隊になったぞ。エンハンブレ、フィール工房のクルー大半が証人だ。だよなみんな!」


その瞬間、工房が揺れたのかと思わんばかりの歓声が上がった。


「お、おぉ……」

「俺、達が……」

「や、やった……」

「う、ううぅ……」

「これじゃ文官だから、とは言えなくなったね……」


タミー上等兵泣き出したぞ。

ずっと落ちこぼれ小隊って言われてたみたいだしな。


————————————————————

補足


DMC杯

DMC杯はケイトが場を盛り上げる為、また、多くの兵士達に「DMCを使用できればこれぐらいはできるようになりますよ」と見せる為に開催したレースであり、後に賭け事が少ない軍において1番盛り上がるショウになった。

賭け事自体無いわけではないが、ギルドにしか無く、一般市民はまず行けず、ちょっとした賭け事しか無かった。

一方、MAを使用した賭け事は兵士同士でしかできなく、放送もされないので広まる事が無かった。

これを知ったケイトはクリプトン財団に提案、財団主催でサブスク放送する事で一般市民も賭けに参加できるようになり、一気に広まった。

数年後には戦闘機杯、戦艦杯、MA杯(非DMC)等が開催され、レース専門のパイロットが出てきたり、専門の養成所が出来たりして熱い戦いが繰り広げられる様になった。

なお、戦闘機杯、MA杯においてピアース、キャバリー、ピアース搭載機の使用は禁止されている(第一宇宙速度を出す機体に誰も勝てない為)



※賭け事はほどほどにするのだ!


稚拙な作品をお読み下さり有難う御座いますなのだ!

RGゴット○ンダム作ってたら60000PV突破してた!感謝なのだ!

止まらない通知音に震えて眠ってるのだ!

少しでも笑ってもらえたら大変嬉しいのだ!

そしてより多くの方に読んで頂けるように☆とかツッコミとか下さるともっと嬉しいのだ!!

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