霊のお姉さん

大阪のうちの家には霊のいるのを感じている。

家全体を守ってくれてはるような大きな存在の霊もいて、それから、うちの部屋にも、うちの部屋を守ってくれてはるような霊の存在も感じる。

たぶん、お姉さんのような霊。

なんとなく、そう感じる。


夏休みに美海ちゃんに家に来てもらった。部屋に泊まってもらうことにした。ふとんを並べて敷いて、夜、横で寝てもらった。


いつも、毎日部屋で寝てると、ふとんの上から、圧力をかけてくる霊を感じるんだけど、この晩も、やっぱり同じように、寝てたら、ふとんの上から、ギューっと、抱きしめてるような感じしてきた。でも、いつも思うんだけど、なんとなく、うちのことを本当は好きで、それで抱きしめてるんちゃうかなあ~って思っている。


となりで寝てた美海ちゃんに

「あっ!いま霊、来てるみたいやで!」

って言ったら、美海ちゃんも、感じてるみたいで

「あっ!ほんまや!優しく愛撫されてるみたい!」


うちの部屋にいる、その霊はいつも、優しいお姉さんのよう。

お姉さんは、女流芸術家のような気してる。


お姉さんの弟か、はたまた弟子に言ってるような感覚で、『芸術にもっと高い意識を持ちなさいよ!』と霊は説いているように思うのだ。

美海ちゃんに

「どんなふうに思う?」

って聞いてみたら

「芸術家の女の人みたいに思う」

って言ったから

「それな!」

って嬉しくなった。


うちの部屋で、絵を描きたくなるし、めっちゃ上手く描けるのも、このお姉さんのおかげなのかなあと思っている。


それから、2人で、抱き合ってチューしたら、霊のお姉さんも、それを喜んで、ほほえましく見てくれてるように思えた。

なんか、本当に、うちたちに愛を伝えてるように思えるのだ。

宇宙に広がっていくような愛の気持ちを伝えてるように、本当に感じてしまうのだ。


霊のお姉さんも百合なのだろうか。

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