全能神

第１部 全能神の顕現

第１章 学校に隕石が落ちたら……

プロローグ 現実逃避をしよう

『学校に隕石が落ちたら…』

　老若男女等は一切関係なく、義務教育を受けたことのある人であれば、一度は考えたであろうフレーズ。

　かく言う俺 –––– 鬼崎（きざき）　駿翠（しゅんすい）も昨日考え、家で口に出していた。

　理由は特にない。

　ただ、今日この頃、どんなことをしても鬱陶（うっとう）しく感じることが一役勝っていることは否定しない。

　塾帰りで疲れていたことも理由に付け加えると、なお実感が増してくれるかもしれない。

　そう、この思考に至ったのはこれまでの幾（いく）つもの積み重ねだ。

　現代日本の制度、義務教育という悪（あ）しき風習が積もり積もって生まれてしまった考えだ。

　しかもこの『学校に隕石が落ちたら……』、元ネタを調べようとも出てくるか怪しいレベルだ。

　ここまで、日本中に知られていて、元ネタが分かないのは自分が調べようとしていないからか、本当に元ネタが一般的に知られていないのかはわからないが……。

　閑話休題（かんわきゅうだい）。

　さてと、なぜこのような話をしているのかというとだ、それは昨日のことだ––––––––