第229話 フリオールを派遣せり
俺はまたもや繭の中で寝ていたが、今回はセレネと一緒で、俺達は王都を引き上げ、クマーシャルに飛んでいた。
セレネはやたらと俺との子を欲しがっていたな。
まだそんな歳ではないだろうに。
流石に繭の中で子作りとは行かないので、代わりに毛繕いをしていた。
また、勿論モフモフ三昧だ。
やはり良い。
うん!良い!
クマーシャルに着くと、屋敷にてフリオールと面談し、写真を見せながらアーリバンの現状を伝えて行く。
家族全員を送って欲しいと言うので送るが、カバンひとつに荷物をまとめさせた。
今までの例だと旅行カバン2つは無理だった。
その為に荷物の大半は輸送隊に送らせる事になる。
丸1日クマーシャルから送り込んだ騎士がアーリバンを預かる事になる。
フリオールは元の使用人達を全て連れて行く事になるが、こちらの屋敷は問題ない。
メイドさんは奴隷だった者達が何とか出来るし、クマーシャルの総督からメイド長と執事長が出来る者を派遣して貰う事になっているからだ。
一気にさみしくなる。
カーラは養子としてフリオールが面倒を見てみるとし、手に負えない場合は僧院に押し込めるのも有りだと伝えている。
その日はすぐに送り込みたいのを我慢し、屋敷で送別会というか、壮行会が行われた。
エンピアル、ラーナ、フレア、アデルはフリオール夫妻に贈り物をしていた。
娘同然に育てられており、フリオールが総督に就任する事を泣いて喜び、奥方に抱きしめられていた。
また、ラフトも来ており今晩はフリオールとオールナイトとか言っていた。
フリオールは繭の中での5時間を全て睡眠に費やすとして、オールナイトで世話になった者達へ感謝を述べるとしていた。
時間が限られているから、それはそれで有りなんだよな。
俺も久し振りに男達と飲み交わした・・・
どうやって寝室に辿り着いたか記憶にない。
ただ1つ言えるのはニーナと朝チュンだった事だ。
まあ、ニーナとはやれないが、これから子作りが出来るようにするつもりだ。
もしも子をなせる体になるとどうなるかを改めて聞いた。
多分剣聖ではなくなると。
俺は構わない。
剣聖を好きになったのではなく、ニーナという好きになった女性が偶々剣聖だというだけだ。
俺達は朝食を済ませると、アーリバンにいる騎士と魔導通信で最終の打ち合わせをした。
そしてフリオールと握手をし、送り込むメンバーが輪っかになっているのを確認すると、アーリバンへと飛ばした。
フリオールの子供達にはアイリーンが色々な物を持たせ、奥方には鏡やアクセサリーを色々渡していたな。
しかしだ、当然ながら俺は100人近くを送りだしたものだから起きたばかりなのにまた意識を手放す事になる。
俺はぺったんこをするより、人を飛ばしている回数の方が多いよなとぼやきながら意識を手放した・・・
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます