第126話 トランシーバー
隣町へ移動開始してからみっちゃんを通じ、会話をしようとしていたのだが、アイリーンがあるものをポチった事により解決した。
かなりゴツいのを選んだようだ。
トランシーバーの存在を思い付き、アイリーンにトランシーバーをポチれないかと聞いたのだが、ポチってくれたのは良いのだが、本格的なのをポチっていた。
どうやらアマチュア無線のようで、10km以上飛ぶ機種の為400gを超えている。
なので移動中も今後の事を話し合えた。
その後は何もなく最初のポイントとなる町に着き、捕えた者を賊として引き渡した。
佐東達は馬車にて王都に戻り、イデアさんの所に行って貰う。
嘘偽りなくイデアさんに話し、次に俺に会うまではイデアさんからの指示を俺の代理として聞くように伝え、ニーナにはイデアさん宛の手紙を書いて貰った。
冒険者ギルドより領主に対して事の顛末が伝えられ、護衛の兵士を出してくれる事になった。
また、奴隷商をマークする事になった。バインバッハと繋がりのある奴隷商の師匠だからだ。
ただ、現状逮捕拘禁する理由がなかった。
この町の領主は国王の信頼が厚く、信用しても良いとイデアさんから言われており、ニーナとシャルルに領主の所に行って貰った。
俺達は不要になった馬を売ったり、賊の討伐手続きを完了させたりした。
また、助けた冒険者達には佐東達をイデアさんの所に連れて行くまでの護衛を頼んだ。
それとフリオール宛の手紙を渡したのだが、そこには屋敷の護衛として雇うようにと書いておいた。
また、アイリーンがスポーツ用の義手や義足をポチっていて、馴染ますのに必要な物も当人に渡していた。
これは流石に物作りが得意な職人に調整して貰わないといけない。
これはこれでラフト商会にお願いする事にし、代筆して貰った手紙を付ける。
蜜蝋で封をし、ラフト商会にて渡されたインを押した。これはフリオールも知っており、俺からの手紙だと分かるようにした。
俺達が馬を売ったりギルドでの手続きが終わった頃、ニーナ達も戻ってきた。そして王都の出発時のメンバーは隣国を目指し、佐東や助けた冒険者、捕えた者のうち首謀者を連れて行く。また、王都までは護衛の兵に守られながら向う。
ただ、もうトランシーバーの使い方を教えているので、みっちゃんがドッペルゲンガーを出しておく必要がなくなった。
その為2号さんを引っ込め、身軽になり足取りも早くなる。いや、馬車の歩みか。
護衛班も荷物を殆ど持たずに済み、こちらも空荷の状態だった。
そしてその日は本日の目的の町まで何事もなく辿り着いた。
俺達はひとつの中級宿に泊まる事になり、俺は親交を深めるのもあり、護衛の冒険者と同じ部屋だ。
勿論男と女で別だ。
食事の後その者達に誘われ、俺は酒を飲みに行く事になった。
女性陣はどこかの部屋で恋バナをするとかしないとか。
男は4人いたが、皆筋骨隆々で、流石は戦闘奴隷として売られていただけある。
この世界は平均身長が日本より10cmは低い。1番大きくても俺と同じだ。
俺は半ば拉致られるように歓楽街に向かっていた。
勿論俺が奢るので、高い店でも良いと伝えると4人一致であそこだなと向かう。
20−30代の者達が喜々としている。
「なあ、何処に連れて行ってくれるんだ?」
「レオン殿、とても素晴らしいところですぞ!きっと気に入ります!」
俺は皆の笑顔にへーと呟きながら黙ってついていく。そこは素晴らしい店だとだけ言っておく。
セクシーなエルフのオネェさんや猫耳の合法ロリ、胸元を覗くと突起が見えるお色気お姉さんと、まさにパラダイスだった。
口移しで酒を飲んだり、王様ゲームをしたりと、5人で大いにはっちゃけたのであった。
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