第11話 何かを埋めた

何してたの?

何もしてないよ


嘘 今何かを埋めたでしょ

はあ?何言ってんの


惚けても判るよ!

勝手に言ってろ


ねぇ もう嫌だから

ちゃんと話して……

話して……って

何でも聞きたがるんだから

後にすれば良かったよ


言え!

面倒くさい!

お前がくれた言葉紙に書いた


それで?

ここに埋めた……


私の気持ちを?

この小さな穴ぼこに?

馬鹿じゃない!

私の気持ちはこんなに

小さくありませんよーだ


だから面倒くさいっうの

そんなでかい気持ち

埋めようとしたら

地球の裏側まで行ったて

間に合わない!

だから紙に書いて埋めた……


もうどこまで馬鹿なの?

私はあなたのここに

埋めて欲しかったし

今も何かを埋めたよ

感じる?


俺のここに?

何かを?


頷く私に

あなたは笑いながら

優しい唇をくれた


判ったね!

判っているよ 何時だって


有難う!幸せだよ

当たり前!


俺たち馬鹿かな

そうね……優しい馬鹿かな?

ふ~ん 良いね!気に入った

優しい馬鹿!


馬鹿すぎて

私たち転がって笑った

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