第3話 長財布の中みたく

頭の中がいつもいつもきちんと

整理されてたら気持ち良いだろう


どんな風に?

そうだなぁ

うーん……

あっ!

これはどう?

長財布の中みたく

おかしい?

表現が?

判りやすいでしょ

カード

小銭

お札

レシート

たまにごちゃごちゃになっても

行き先は見えている

迷子とは違うんだよ


頭の中がそうやって整理されたら

悩みもあっという間に解決さ

いつもいつもすっきり気分


でもね

困ることがひとつあるんだよ

それは……それは……

君への想い

しまっても

しまっても

溢れ出すんだよ


もし君への想いが

長財布の中にしまえたら


それって

想い出になってしまったの?

そうなる前に

告白してみるよ

「君が好きです 付き合って

下さい」

って

もし上手く行って

頷く君を抱き締めたこの時は

絶対忘れない想い出だからね

僕の大切な記憶の中にをしまう


長財布の中みたく

きちんとね 大切だから

例えて言うなら

キャッシュカード

保険証の後


誰にも見られないけど……

僕だけが知ってる大切な場所

たまに出してニヤニヤしたい!


やっぱりその長財布は

ブランドよりも

長持ちして

使えば使うほど

味わい深くなる

革製にするよ!



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る