詩集のようなもの

才野 泣人

散りつも咲かぬ花為れば

 夜々やや歩く 

 

 明灯みょうとう暗く道は朧 

 

 弧を描く月に切れる雲

 

 軽妙な歩調揃わずを成せば

 

 浮く心象 揺れる景風けいふう きらむは唯一つのしん


 ゆうらりゆうゆうゆれて


 汗滲まず空一転


 半端者共 偉く喋れど 明日たが

 

 ふわりふわふわ宵の街

 

 旅々果てぬ 甘い夢 

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