独りの世界

ゆーT

前編

強い朝日で目が覚める

あれ、何してたんだっけ。


あぁそうだった

人を探してたんだ

なんでこうなったんだっけ


まあいいか

どうせ居ないんだし


はぁーあ


さてと準備してさっさとこの廃屋から

出るとしますかね


またこの町にも人がいないか


これで4つ目なのに

もっと遠くに行かないとダメかなあ


また廃墟に泊まるのかよぉ

こわすぎて寝れないなー


てかどうしてこんなことになったんだろう


〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰


1ヶ月前


はーあ、こんな世界僕以外いなくなっちゃえばいいのになー


最初はこんな小さな思いからだった


それがだんだんと強くなっていくと

自分でも抑えきれないくらいの

感情が、毎日襲いかかってきた

しかし

どんどん日が経つにつれてその思いは

別の感情に変わっていった

それは


”死にたい願望だった”


そう自分が死ねばこの悩みごと無くなると思ったのだ


ある日ついにその欲望を抑えていた

何かが、弾けるような感じがした


気づいたらマンションの屋上に裸足で

立っていた


今までやってきたことを振り返ると

あまり良いものが浮かばなかった


いつでも親の敷いたレールを走っていた

幼い頃から周りから期待され、

だんだん成長するにつれ

期待の感情はいつしか

失望の感情に変わっていった


何度も失望や期待をされ

いつしか気力が起きなくなってしまった


そんな毎日が嫌になってしまった

だが今死ねばそれが全てなくなるのだ

そう何もかも


そうして僕は1歩前へ進んだのだった


だが気づいたら、マンションの屋上でうずくまって寝ていたのだ


なぜここで寝ているんだろうときになった

だがそれよりも気になったのが

周りから音がまったくしないのだ

マンションの下を見ても

誰もいない

車も動いていない


しばらくしてこの結論に至ったのだ

人がいなくなったと考えたのだ


これこそ自分が、求めていた世界だ

最初の1週間はよかったのだ

だがそのうち孤独に吸い込まれて行った


こうして僕は人間を探す旅に出たのだった

〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰


やばいなー

そろそろ人を見つけないと

物資が、無くなるなー

さっきスーパーで見つけた缶詰3個と

水が1リットルしかないな


しょうがない隣県まで行くかー




よっしゃ着いたー

1日かかるとかおわってんだろ

ここに来るまで何も無かったな

早く町を探さないとなー



あらら?

スーパーじゃんラッキー

さぁさぁ万引きしようかね ヘッヘッヘッ

はあー何してんだろ俺


ってあれ

なんかすぐ近くの市役所に丸がついてる地図はっけーんもしかして人が、いるのかな

ここ漁ったら行こーっと


〰市役所〰

・1階・


おじゃましマンモスゴリラっちょー っと

誰もいねー

いいやこの際色々入ってみよー


あれここにも地図が、またある


三階に丸がついてる

よし行ってみよう



・3階・


なぜか2階のドアがあかなかった

なんでだろう


とりあえず市長室まで来たけどっていうか

ほか空いてなかった


ガチャリ


すげー開いたー

でも中は何も無い


ことも無かったZE


また地図だ

地図ゲットだぜ

今度は結構北に行くのか


だいぶ遠いなー

よし誰も居ないんだし

車で行っちゃおう


てゆーか

なんで独りなんだろう

こんなことになるならもう1人連れてくれば

よかった


まあポジティブに考えるか

それよりも飯だな


この街はスーパーとかお店が、多かったから

だいぶ旅ができるようになったかな


ついでにデパスもあったしよかった

2個あったけど飲みきっちゃったしなー

危なかった


明日に備えて早めに食って寝るか





よいしょっと

やっとテントを立て終わったー

今回はデパートの駐車場で寝てやるぜ


はぁ

夜空が綺麗だなぁ

みんなと来たかった

今まで期待されたのって

なんだったんだろう

本当に期待してたのかな

なんでこんなことになるまで

よく考えなかったんだろうか

まあ考えてもしかない

寝るか


それじゃおやすみー

言う必要ないけどなー

ははっ

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る