第7章 アリス村開拓記 第29話

第29話  アリスの秘密と宮廷用工作賄賂なの?


「目立っては、いけません」これが、お母様の小さい頃からの教え

幼子の頃から魔法で空中にぷかぷかと本を浮かべて読み2歳ではちゃんと

大人と会話をし、5歳になると読み書きと基本的な算数が出来た我が子。


幼い頃から魔法を駆使する我が娘。

エルフの王族と人種の貴族との間に生まれた母だからこそ

異能の娘を目立たない様に徹底して躾たのだろう。


王国騎士団の騎士団長だった父と恋に堕ち駆け落ちまでしたお母様

これもビックリな話なんですけど‼️

未だに、私の中では父の扱いは低いですよ。子爵様になっても

だからこそ才能の在る者が利用され使い捨てにされて、すり潰すのが権力だと

いう事を良く知っている元王族に連なる者の異能、異才の娘

政争に利用されるのは目に見えている。


だから、こその厳しい躾であり新商品の開発等は全て表に大人が出て居るのだ

水龍の加護の有る宝珠の球、縁があった水龍が人にくれる水の宝珠は

普通は唯の美味しい水が湧くだけだ。それでも充分に神秘だよね

そしてアリスが水龍と縁を結び水の加護の有る水の宝珠を授かった

しかも、大、中、小の三個だ。


王族に召し上げられても可笑しくは無い断れば武力で殲滅するであろう

王族貴族とは、そんな存在だと良く知っていた母親。

神龍様の一歩手前の水龍のくれた水の宝珠は、とんでもない事を引き起こした。


水龍のくれた水の加護の有る宝珠の水で作るポーションが

とても高品質だったからだ。


なんせ普通に湧き出ている水が低級ポーションそれに高品質の薬草を加えて

魔力を込めれば、あら、不思議、高品質のポーションの出来上がり。


ちょっとチート過ぎない?


水龍の加護の有る宝珠の水は、とっても魔力と親和性が高いらしいけど・・・

それと、お母様のアイデアだった機能別ポーションが劇的な効果をもたらした。


私が趣味で栽培してた薬草園に目を付けたお母様、読みは大当たりで、大変な

品質の商品になった。なんせ水龍の加護のポーション水を撒き、豊穣の女神の

加護を持つ私が耕して栽培しんだからね。


その劇的な効果をもたらしたのが滋養強壮用などの高級ポーションなどで有る

これは、ワインベルグ商会の策略で、賄賂の贈答品となるまで価値が高まった

何せ、権力と金は持ったが『最近老いてのう』という暇な老紳士に馬鹿ウケ❗️

蘇る青春の日々と物凄い効果らしい。


勿論、他のポーションも高品質だ。性能を特化させたのが良かったらしい

万能を目指して駄目だったというのは良くある話し。というより

今までソレで済ませていた方が不思議な話しだ。


特に状態異常なんか、そうだよ。痺れ、呪いに解毒と大きく分けて三つある

それに毒なんかは、前世の知識があるアリスには毒の種類別に解毒剤があった方が良いと思っちゃう


でもね、王族貴族に引き手あまたの滋養強壮ポーション。男の夢が蘇る。


アリス村にお金をもたらすのは良い、だけれども、王族や貴族が強引に強奪に

来るかも知れない。それで母親は一計を案じ、親戚筋で知古でも有った、辺境領伯で有る

ラインハルトⅡ世公爵に献納品に手紙を忍ばせたのだった。


男爵領に指定されたのは私の保護の為だったのだ

高級ポーションと様々な発明品で異様な経済発展を遂げるアリス村

公爵様の突然の来訪にはそんな裏があったのだ

げに恐ろしきはお母様とワインベルグさんで有る。


ワインベルグ商会もまた急成長を遂げている

何せアーデルハイド印の高級ポーションを始め各種発明品を独占販売だ

中級、低級の機能別ポーションも他都市へのギルドへの販売権も持っている

製造元のキルヒアイス家は丸儲けなんだな

他に製作依頼している品には全部特許料と言う名のバックマージンが入ってくる仕組みのキルヒアイス家だった。


下手すると、どっかの貧乏領主よりアリス村の方が金持ちだよ

今では子爵領になったけどね。


農産物も、いずれ莫大な財を為すだろうが今はポーションとアリス印のアイデア商品群だ。ワインベルグ商会が扱い売っている商品も目白押しだ。

まずは石鹸やサスペンション付き馬車に新製品の手押し井戸ポンプ

井戸ポンプは実家の裏に有った井戸を思い出して作ったヤツだよ。


吐水口には簡単な塵を除ける濾過装置付きさ

簡単に鋳物で出来るし後は鉄の棒と弁だ、弁の部分はゴムが使ってある

ゴムは将来の為にタイヤ用に仕入れてたのを中の弁に利用した

発明品は全部特許を取得しているしwww


この世界では水汲みは大抵は女子供の仕事なのに結構重労働だ

桶に滑車にロープでは女子供には負担だよね

アリス村の溜池にはずらりと、この井戸ポンプが並んでいる。


公爵様も帰りには井戸ポンプをワインベルグ商会の在庫全部100基程お買い上げだ

荷物を積むのは最新式の板バネ付き馬車だった。これは車輪にゴムが巻いて

あって更に乗り心地を改善したヤツ、それに公爵様の家紋入り特別仕様の馬車だよ

細かい所にまで職人の技が映える、これは試験的に作ったコイルスプリングの

バネで座席を作ってある、乗り心地、座り心地をお確かめ下さいと言うヤツだよ

献上品を幾ら贈っても良いんだ。公爵様から宮廷工作をして貰ってるし。


だから幾らお母様が元お姫様で父が帝国騎士団長だったとしても早い陞爵には

そんな裏があった事はアリスはまだ子供だから知らないのよ

と言う事にしておこうw


それに追加注文も抜け目なく一杯貰っているしねwww


幾つか新しい工房もできた、最初はポーション用の瓶をワインベルグ商会が他所から仕入れていた。でもあまりにも数が出るからガラス工房その物を作っちゃぇと言う話しに合い成った、資金は豊富に有るもんね。


それで出来たのがシグムントガラス工房です、同じ火力繋がりで

オードリータイル工房も誘致した

これはお風呂や台所などの水廻りなどに需要があるでしょ

綺麗なデザイン画入りの各色揃った美しいタイルだよ。


デザイン画は絵の得意な人を探してだして書いて貰った

レティシアーさんって女の人だよ

高級ポーション用の小瓶の綺麗な柄もこの人のデザインなんだ

この人はいずれ独立してこの異世界では珍しいデザイン専門の工房

レティシア・デザイン工房なる物を立ち上げる人になんだよ。


ガラス工房とタイル工房の誘致ゴート親方の力も大きかったんだ

両方とも火力が命だしねぇ、鉄材を扱うには、もっともっと高温の窯が

欲しいんだけど取り敢えずは現状の炉で良いかな


炉を高温にする為の吹子の動力用の水車や麦の脱穀用水車がアリス運河に多く

建ち並び活躍していた。その風景はアリス村の名物になっていた


色々な工房が出来たから、ふと、ホウロウ風呂も出来るかな? 


な〜んて思った。









----------------------------

☆マークや♡マークを押して、温かく応援して下さると、とても嬉しいです。

読んで下さる全ての皆様に感謝いたします。


応援して下さる皆様がいてこその創作活動の励みになっています。


これからも、どうぞよろしくお願い致します。





  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る