第4章 アリスの野望 第18話
第18話 ポーションと水龍の護符
さぁ、計画の始まりだ
少なくとも川から用水路の周辺と、その周りの土地を買おう
そして農奴などの人々を集めて奴隷から解放し使用人となって働いてもらおう
ハーフエルフのお母ちゃんとメイド(第二婦人)で獣人族のアグネスは奴隷解放に
大賛成だった。
此処はズワルド公爵領の領地内で魔の森の近くオリエントの村という場所だけど
ズワルド公爵のラインハルトⅡ世公爵様の方針で獣人族やエルフ族に対する差別は少ないモノの他の場所なんかでは大層酷い差別だと聞く。
エルフは美しい女性が多くて、しかも長命の種族だ
だからエルフ狩りで性奴隷に堕とされる
長命な為に若くて美しい期間も長いからだ。だから稼げる期間も長くなるという訳だ。だから商品価値が高く娼館に高額で売られていく
その分、彼女達にとっては、とても永い煉獄の様な生き地獄が続くという訳だ
その為にエルフ狩りを生業とする糞畜生な冒険者崩れも居るぐらいだった。
農奴ような奴隷も多い、これには獣人族が多い
人族よりも体力的に優れている種族なのだが、文明的に劣った為に人族の鉄器の武器に負けて没落したと言われている
それで各国を流れて渡る流浪の民になったとも言う
流浪の民には身分の保証や地位は無い
捕まれば男は戦奴隷として女は農奴になるかが獣人族としての辛い運命だった
そして貧しくて奴隷や娼婦として売られる人間も居る。所謂、借金奴隷だ。
それらの者達は等しく従属の魔法の首輪を逃亡防止の為に着けられている
従属の魔法の契約用紙は光の教会で売られていて莫大な利益を上げていると
噂されている。なんか嫌いだアソコは‼️
この呪しい卑劣で貧乏な社会❗️
だから同胞の酷い運命を知っているお母ちゃんとアグネスは大賛成だったんだと思う。父ちゃん? 二人の嫁に凄まれれば、嫌も応もないでしょw
因みに我が家の順列はお母ちゃん→アグネス→僕→カール→父ちゃんの順だ
要するに我が家の最底辺なんだね。自業自得だよ、父ちゃんwww
少なくとも経済が豊かに成れば、救われる人も居るだろう。
だからこそアリス・キルヒアイスは少なくとも、この地を豊かにしたいと思う
貧しくて奴隷になる人達がでないように、だから手始めの第一歩かポーションだ
低級ポーションは家の井戸から水を汲んで来て
効能別の薬草を浸して瓶詰めするというお手軽さだけだから
容器代だけというチート振りだしwww
お母ちゃんにはアリス農園で作った薬草で魔法を使って中級、高級ポーションを作ってもらう、父ちゃんには、その中級高級ポーションを王都に売りに行って
貰ってた。第二婦人兼メイドのアグネスは家事一般をして貰う
僕のメインは薬草園の管理と畑の拡張をしている
弟君は僕の手伝いだ。なんと僕を手伝っていて土魔法適正が発現したよ
これがキルヒアイス家の総力戦体制だ。
ウチには使用人の小作農家が三家族あったけど、全部アリスの土の魔法で
豊穣の女神の加護が付いている。
低級中級のポーションは格安で冒険者ギルドの商店に卸したんだ
それと緊急事態に備えた高級ポーションをギルド預かりで卸した
これは使用すれば代金後払いという好条件を付けている。
ちょいと、これには裏があって掛け捨て保険に銀貨一枚(壱万円)を先に払う
払って入れば緊急の場合にはギルドに保管してある高級ポーションを
しかも半額で利用出来るという大変にお得なシステムだった
これも前世の知識から得たモノでお母ちゃんからギルドに提案してもらった
日本で言うと航空機に乗る時の掛け捨て保険と一緒だよね〜
勿論、掛け捨て保険の収入の比率はギルドとキルヒアイス家で同率とした
ギルドにとっても手続きを代行するだけで、お金が入る美味しい話だ
しかも掛け捨てだから使わなければ丸儲けwww
高級ポーションは手続きを代行するだけで保険料の半分が日銭で入って来るんだから、上級者が100人行けば、半分で銀貨50枚の儲けだよ
何せ普通の家族が普通に暮らすのが一ヶ月で銀貨一枚だから
それなりに冒険者の数が多いので冒険者ギルドにとっても美味しい話ですよ。
しかも高級ポーションはギルドの損にならない様に定価の4割で卸している
それでもウチには一本に付き金貨200枚が入ってくる
原価を考えること光の教会も真っ青のぼったくりだよね〜
それと低級ポーションも冒険者に割引のパスを小銀貨一枚の価格で作った
これは一ヶ月間有効のパスで、そのパスを見せれば小銀貨4枚で低級ポーションを
何回でも何種類でも割安で購入出来るというパスだ
ただ転売を防ぐ為に本数制限はあったが、これも前世の知識からだ
実質の割引券の販売はギルドも最初は渋っていたがキルヒアイス家からの卸し値を聞いて即答でOKを出した。だって今までより三割安い価格設定だもん
手間は受付嬢の説明の負担だけ、受け嬢さん仕事を増やしてごめんなさい。
勿論、パスの割引制度は冒険者達にも大好評だった
彼等は命掛けの仕事をしているからね。命を繋ぐポーション大事
でも必要経費が安く上がる事も大事。
それと、もう一つスクルド川を渡る時に水龍様の護符を作った
水龍様の加護でモンスターに襲われ無いという触れ込みだった
これも青銅貨5枚で護符を売った。
普段は、川の漁師だった者に冒険者が手間賃をあげて冒険者の川渡りの仕事を
していたのだが本業として川渡しに転向する者も居たので
そんな川渡しさんにはキルヒアイス家より無料で資金援助して
新しく大きな船を造らせた。
勿論、上級の護符を、その船頭さんには渡して有る。
そして川渡しの時に舟代として小銀貨一枚の護符を冒険者に一人一枚で売って
貰う。往復分の護符だ
舟代としての、その護符も飛ぶように売れた
その護符には水龍のスクルドさんにそこら辺の流木に念を込めて貰った物の
木片が護符袋の中に入っている
水棲モンスターが襲ってくれば水龍のスクルド様が現れて解決すると言う訳
勿論、水龍のスクルド様が襲う事も無い。
冒険者ギルドでも水龍の護符は扱っていて、こちらは一人銀貨一枚
一ヶ月有効で何回も使用可能というシステムの護符。
そして、小銀貨8枚分の収益が川渡しの漁師さんの支払われるという物
残りはギルドとお家で折半だよ
川魚を売るしか現金収入の無い漁師さん達には大好評だった
しかも護符無しの川渡しさんが護符無しの冒険者を渡そうとして
水棲モンスターに襲われるというオチまで付いた。
舟の上では冒険者達も戦い難い。幸い怪我人だけで岸辺まで逃げられたと言うが
高価な装備品やら荷物は川の底だ。命有ってこそだけど大損だよね。
なんで、こんなシステムが出来たかって?
ほら、我を崇めよって、言ったじゃないのスクルド川の水龍さんが
護符が売れれば、俄か信者でも増えるからねぇ
そんなに信心して無くてもお正月に初詣行く様なもんや。
だから霊験あらたかなる護符なのよ。
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色々と細かいところを変更したり補足を付け足してます。
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