第11話 戦闘特技習得ルールの改善案

 私は戦闘特技のルールにかなり不満を持っている。具体的には「『1st』では誰でもできた行動(魔法の拡大や薙ぎ払いなど)が特技枠を取る」「レベル15でも欲しい特技を取り切れない」「取り間違えた時のダメージが大きい」「自分が取りたい特技と仲間が取って欲しい特技が違う」という点である。


 現在の習得ルールは「冒険者レベルが奇数になると一つとれる」というシンプルなルールだが、それだけにゴミ特技あるいはキャンペーンの特性上あまり使わない特技を間違えて取るとリカバリ手段がない。またレベル帯によって有効な取り方が違うためGMにリビルドのタイミングを頻繁に尋ねてうるさい奴もいるだろう。特技の取り間違えで詰んだことに気が付いて身投げする高レベル冒険者も一人や二人ではないはずだ。


 キャラビルドの方向性によるところも大きいが、私は15レベルでも特技枠が全然足りない。《武器の達人》《防具の達人》を取ると枠が残り2つで自動取得の《バトルマスター》が死ぬ。W達人なんかしないで《かばう》とか《薙ぎ払い》取れ? ファイターにとって強力な剣や鎧はロマンなんだよ!


 あと魔法戦士に顕著だが、技能を複数取っても《魔法制御》《拡大/数》など事実上必須の特技が取れず使いこなせないという問題がある。デザイナーとしては仲間と協力するゲームである以上一人で何でもできるキャラクターを作れないようにしたいのだろうが、一本伸ばし抑制のためにも英断をお願いしたい。


以下に私が考えた改善案をいくつか述べる。


案1.スキルポイント制

 CRPGでよくある「レベルアップ時に獲得するポイントを消費して特技を覚える」ルール。「超有用特技とゴミ特技が同じ枠消費」という問題がなくなる公平さがある。置き換え特技も多少のポイントを必要とする。また冒険者レベルだけでなく技能レベルでもポイントを獲得できるようにしてレベルカンスト後でも成長の楽しみを残す。

 ただこの案はスキルポイントの計算を嫌がる人もいるかも。私は計算は得意だけど世の中ダイスたくさん振るゲーでダイス目をいちいち電卓で足す人もいるくらいだし。


案2.セカンド技能・サード技能が一定レベルで特技習得

 ファースト技能の2レベルおきよりも間隔が開くが、二番目に高い技能、三番目に高い技能が一定に達することでも戦闘特技を取れるようにする。なお成長途中でファースト技能とセカンド技能の入れ替わりが発生しても構わないものとする。「比較的覚えやすい」「万能キャラは簡単には作れない」という点ではバランスよさそうだが。


案3-A.全特技を技能レベルで自動取得に

 取り間違え防止のためレベルアップで自動的に覚えるようにする。ファイターやソーサラーなど対応特技の多い技能はあらかじめ1レベル習得時に「ファイターA(攻撃型)」「ファイターB(防御型)」「ファイターC(バランス型)」「ファイターD(W習熟)」など細分化する。他のプレイヤーがどんなキャラがわかりやすいメリットが。


案3-B.特技の技能別スキルツリー

 他のゲームでよくある、レベルアップ時に何を覚えるかで特技習得の道筋が分岐するパターン。A案よりは自由度がある一方で、他のプレイヤーに「何で○○取らなかった」と責められない程度には不自由。


案4.高ランク装備の条件を「〇レベル以上」にする

 これは完全に私の都合だが、《武器習熟》《防具習熟》をなくしてレベルが上がれば自動的に装備可能になる。MMORPGでおなじみ、TRPGだとアリアンロッドがこの方式で現行ソドワでも真・ブラックベルトの「グラップラー3レベル」がある。装備するのは簡単でも習熟によるダメージ・防護点ボーナスが無くなるためバランスはとれるだろう。特技枠足りないと言うのはW達人が多いのでこれで不満はかなり減る。

 これを機に既存武器・防具を特定技能以外で使えないようにすればよい。1Hソード・スタッフ・格闘以外のBランク近接武器はは全てファイター技能1レベルとか。高ランクの金属鎧はファイター高くないとダメになるだろうから「どうせ避けないから」と回避平目のタンクは失業するw


案5.現行データの微調整

 根本的なルール変更をしなくても、「《武器・防具の達人》を《習熟S》の置き換えにする」「《マルチアクション》は白兵技能・魔法技能が両方4レベルで自動習得」にするだけでも不満はかなり減るのではと思われる。

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