刃の生態(狩りについてはまるっきりカマキリだな)
しかし、
でもだからこそ、
その様子は、完全にカマキリのそれと同じだった。気配を殺し獲物の死角から慎重に接近して、あるいは待ち伏せて、鳥や小動物をカマで捕らえる。そしてその場でバリバリと骨ごとかじる。しかも意外に綺麗好きらしく、食事の後は決まって体を洗っていた。
この密林に生える蔓植物の一種は水を溜め込む性質があり、蔓を切るとまるでシャワーのように水が噴き出すのだ。それで体に付いた血や汚れを洗い流す姿は、まさに女の子がシャワーを浴びてる姿と変わりない。見た目は昆虫っぽいが。
そこで俺は、寝るとき以外の寛ぐ場所として作った、防水シートを木に吊るしただけの簡易テントの脇に、貯水タンクに雨水を溜めてそれを利用できるようにしたシャワーを設置してみた。
しかも、
ちなみに、二人とも基本的に昼行性なので夜は一緒に宇宙船内の部屋で寝ることになる。と言っても、
さらに
「可愛いな、お前……」
そう呟きながら俺は、ヘルメットのようでいて実は触覚もあるらしい滑らかな手触りの頭を撫でていたのだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます