第47話・着々と進む開拓
ついに『幻獣愛好家クラブ』は欲望を開放した。なんか国の看板っぽいの渡されたがそれだけである。
さすがに国のトップになるのは嫌だから断る。だけどダメですか上目遣いしてくる双子ちゃん。折れるな俺、ここで折れたら色々面倒だ。
双子や可愛らしい子や綺麗な人からのお願い攻撃を躱しつつ、造船計画が立ち上がる。そろそろ船も作れそうだからね、やってみたいとなった。
「コボルトの皆さん、頑張ってください♪ プレイヤー、足引っ張るなよ」
「落差酷くねえッ!?」
「贔屓も酷いとさすがに兎さんも口出すぞ」
「その時は泣いて落とします」
少しばかり欲望を開放するようになってきた愛好家。酷くなってきたところでマーリンが常識人を連れて来た。
「なにしているユニ」
「ゲッ、ジャンヌさんッ」
暴君達はこれで大人しくなるが、なぜかNPCの間に三日月の島に新たな国ができたと話が生まれる。知らないと愛好家が言うか聞いてもらえず、ジャンヌが責任を感じる。
「仕方ない、我々が騎士団として守護したり、運営を手伝うからリーダーしてくれないか」
「いやだよ」
時計兎は断固として断る。副ギルマスだっただろと言われても、違うと言って驚かれる。ここを国にするとしてもまだ機能してないじゃないかと話になり、いまは流れることになる。
ユニは縛ってリトルケルベロスが噛み噛みするオモチャとして渡して、ジャンヌ達と共に造船計画を進める。
新しいモンスター達はロザリオが面倒を見る中、時計兎は火山地帯のセーフエリア確認に向かう。
「キングとマザーはここに帰ったか」
「わん」
キングとマザーは子供の卵をいくつか置いて行き、火山地帯のセーフエリアに戻る。ここから行き来するらしい。
子供がわんわんと周りで跳びはねる中、始めに会った温泉地とは別の場所が彼らの巣のようだ。
奥に研究所があり『賢者の図書館』から人が来て漁りに漁っている。
「なにか分かるかハカセ?」
「女神の瓦礫はその昔、大きな女神像が砕けたのがそれと言われていたり、各地にあった女神象に女神の力が宿ったとされていますね」
「他には強い獣、この場合モンスターの素材と合わせることで女神の力を取り戻すと。やはりネームド、エリア、レイドボス素材が鍵か」
情報はすぐに流れて、本土のプレイヤーも病魔の魔神と対決する者が現れる。
国家の様子はプレイヤーにこの件を丸投げしている感じがあるようで、積極的に情報が流れて来るらしい。得に貢献している『神技の騎士団』や『神風騎士団隊』が活躍しているらしい。
ロザリオ親衛隊からの情報も入り、帝国ではロザリオ殺害未遂の事件で帝国貴族の何人かが浮上したらしい。彼らを裁くべく情報を集めるクエストが水面下、比較的帝国で貢献したプレイヤーが受けられてしている。ロザリオの件で犯人とかいるのか?
マーリンが空間魔法のレベルが上がり、強力な【次元斬】と言う魔法を覚えた。
レベルが上がり純魔を取り、写本を作る図書館。すぐにそれが本土プレイヤーに売られ、宝石魔法など取る者が増え始めた。コボルト達も上位魔法を覚えられる者が出始めて種族としてランクが上がる。
そしてその中で俺が手に入れたスキル三つ。魔法剣、抜刀術、闘気術が口伝で覚えられるか実験する。
「わんっ」
バンダナが魔法剣を使用して魔法の刃を飛ばしたりしている。カリバーも自力で条件を満たしてスキルを取るなどしている。
スキルが満たせない人はコボルトと共に練習すると、スキルが習得可能となる。それでもMP消費だったりが高かったり、他のアーツを覚えることが無かったりするので短剣術などをMAXにするしかない。
ピアスがカーバンクルのアクセサリーを作り、MAXにできる物を用意。売りに出すようにしてプレイヤーの底上げを始めた。
町の方も完全に町になり人が住み始める。もちろんまだまだ開拓はするが、町と言って良いほど人と物が行き交うようになってきた。
「これで半分か、人も増えたな」
「人を運んだのは私だよ、褒めて褒めて♪」
「えらいえらい」
「投げやり~」
そんなマーリンの会話と共に海の方で嫌な噂が流れているらしい。
海の魔物が黒い霧を纏っている。話を聞いてついに海かと、造船を確認する。
「そろそろ出航可能か」
「水泳のレベル上げしてます」
ライトちゃんはそう言って、すでに白薔薇など水着を着てオーシャンウルフと共に水泳しているらしい。何人か男性プレイヤーが作業を放置して覗きに行き、自分らで作った牢獄にぶち込まれた。
馬鹿め、もうすでに『黄昏の乙女』が入りこんでいる。俺のようにフォレストウルフとか連れていかないと覗き判定を受けるぞ。
「ジャンヌ~時計兎君がなにげに二人の水着見て鼻の下伸ばしてるよ~」
走った。
コメント欄から応援メッセージを受けたが山狩りに遭い、俺も牢屋に入れられた。
俺は共にいるロザリオの方を見て居たのにマーリンの奴。後で双子ちゃんはお兄さんはセーフって言ってくれたからすぐに出られた。動画放送も切ってて無罪を勝ち取るが、見る気はあったということがバレて仕事を回される。ちくしょうめ。
「あっ、君も来たのか」
「カリバーお前もか」
「君と違って覗きはしてないけどね。とりあえず火山地帯頑張ろうか」
「俺はロザリオ見てただけなのに」
「アウトだろそれ?」
いまだ全容を把握していない火山を調べ回り、男の友情を深める。
白薔薇がファッション好きに色々着せ替えされている中、こうして時間は過ぎて行った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます