<真実> 2
新学期が始まって二週間が過ぎた。
この二週間、俺は密かにボス猿を探っていたが、
今更葉山殺しの証拠を見つけることは
困難だと言わざるを得なかった。
当然、犯人は証拠のすべてを処分しているだろう。
その時間は十分にあった。
犯行の証拠を見つけることが難しいのであれば、
別のアプローチで犯人に迫るしかない。
葉山のお腹の子の父親がボス猿だと証明できれば、
それがボス猿が犯人である証拠となる。
当然これは一般的には犯行の証拠とはならない。
しかしそもそも
俺は裁判官を説得するために
捜査をしているわけではない。
俺は俺という陪審員を納得させることができれば
それでいいのだ。
しかし残念ながら
こちらに関しても
有力な証拠を見つけることはできなかった。
そしてこの件に関しては
探偵団の力を借りるわけにもいかず
俺は早くも行き詰っていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます