SS;ある日の図書室(リアちゃん)

【3/25 追記】

4/2より次章を投稿開始します。

詳しくは近況報告に。


【注意】

ほぼ会話です。


_____________

「こんな所で何するんだい?

人避けの魔法までこんな場所に張って」

「今マーキングした人から魔力を奪って集めているでしょう?」

「ああ、孵化が近くなって今のペースだと間に合わなくなったみたいだね。

魔法呪の力で膜を作って魔力を閉じこめて集めてる様子がまるで幽霊が歩いてるみたいだよ」

「ええ、元々魔力を奪ってる時に悪夢を見せてマイナス思考を増長させて呪いの影響を受けやすくしてあったから、簡単に集められたみたいね。

ワンコ君は魔法呪の依り代になりつつあるし、義妹もそれとなく依り代にされつつあるから、お仕置きも兼ねて2人を張り倒すジャパニーズ、ハリセンを作ろうかと思ったのよ、リアちゃん。

ついでに歩いてる魔力もハリセンでつっこめば膜が壊れるから、魔力は還元力で持ち主に勝手に還っていくし一石二鳥よ」

「ハリセン?」

「大奥乱デ舞に出てくる扇子で舞の音頭を取った事が祖とも言われる、前世の現代社会のツッコミグッズよ」

「乱デ舞シリーズの!!」

「ええ、でも扇子は……」

「私の抜け毛を貼ってちょうだい!

ベルジャンヌ時代から亜空間にたんまり貯めてたろう!

舞を舞うんだよ!」

「……これに?

でもこれ、図書室でご自由にお持ち帰り下さいの古新聞よ?」

「ラビは前世で日舞とやらを習ってたんだろう?!

これで踊って見せておくれ!」

「ええ、でもこれは対魔法呪に侵された魔力体や精神体から呪いの力をツッコミで打ち消す……」

「早く!」

「ご飯糊で貼るとガビガビになっちゃうけど、わかったわ。

それなら穴だらけの魔法回路にして、羽根に残ってる聖属性の魔力で成立するようにしちゃいましょう。

あ、ついでに何枚か新聞紙を重ねて強度もアップさせて音が大きく鳴るようにして……ふふふ、懐かしいわ。

昔孫達にお願いされて試行錯誤しながら作ったのよ。

あの子達もとっても楽しそうだったし、スパァンと爽快な音が出るようになった時には大喜びでしばき合ってたのよね。

あまりに大音量なスパァンやら興奮した孫達がキャアキャアした声が暫く聞こえたからでしょうね。

ご近所さんが拳銃を持った強盗が押し入ったと勘違いして警察を呼んじゃったのも、良い思い出よ。

旦那さん共々後で叱られたけれど。

誰かこれで孫がしてたみたいにやり合ってくれないかしら?」


____ブルッ……何だ、背中に悪寒が……(byその頃のミハイル)


「そうだわ、ついでにそれっぽく破邪の御札も作ってしまいましょう。

昔台所に飾って旦那さんと空気が浄化されたねってほのぼのしてたのよね。

あの人レイ感だったと思うけど、たまに視えてるとか言ってたわ。

普通に勘違いしてたけれど、面白いから放っておいたの」

「へー……何だか眠くなってきたよ……(スヤァ)」

「そうだわ、今のログハウス1K仕様で時々お料理の臭いが気になるから、空気清浄機能付けちゃえ。

これにもリアちゃんの羽根を貼れば見た目も鮮やかね!

ついでだからこれには魔法呪を封じる魔法回路を描いて、と。

うーん……いまいちね。

はっ、そうだわ、それらしく日本語で墨を使って文字でも書いちゃいましょう。

確か亜空間にお習字セットを入れておいたはず。

そうそう、これこれ。

笑門来福、一粒万倍、と。

何だか古の陰陽師とか退魔導師になれそう!

どうせなら起動ワードでブルッと魔法回路が起動するように……そうね、悪霊退散と祓い給えでいきましょう!

ほらリアちゃん、見て……あら、また私の頭の上で眠ったのね。

ふふふ、可愛いわ。

もうお年寄りだもの。

年を取るとすぐ眠くなっちゃうのよね。

私も旦那さんも永眠する何年か前からは

1日の半分くらい寝てたから、わかるわ。

リアちゃんが起きるまで暇だから量産しちゃいましょう」


ーーカチカチカチカチカチ……(時計の進む音)


「はっ、寝てた!」

「おはよう、リアちゃん。

ほら、できたわよ」

「え、何だい?!

この雑な蛇腹作品と短冊は?!

私の羽根がガビガビじゃないか?!

しかも無駄にけばけばしい?!

無駄に量産されてる?!

何か呪いの文字が書いてある?!」

「あらあらあらあら?」


 なんて事があったかもしれない。



※※後書き※※

いつもフォロー、レビュー、応援、コメントありがとうございます。

お陰様でこれまでほぼ毎日投稿できました。

よろしければ下のお星様で評価頂けると嬉しいですm(_ _)m


サポーターの方には本日限定公開で投稿していますので、よろしければご覧下さい。

近々もう1話投稿します。


そしてこれまでのお知らせ通り、これにて次章までまた暫くお休みを頂きます。

なるべく早めにこちらも次章に進めていくのでお待ち頂けると嬉しいですm(_ _)m


お待ち頂く間のお供によろしければ↓

こちらはまだまだ毎日投稿が続きます。


【傾国の娼妓からの、やり手爺→今世は悪妃の称号ご拝命〜数打ち妃は悪女の巣窟(後宮)を謳歌する】

https://kakuyomu.jp/works/16817330649385028056


目標の10万文字まで残り2万文字きりました!

応援していただいている皆様のお陰です。

ありがとうございますm(_ _)m

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