初秋の台風

台風がしつこく居座り続ける残暑を洗いざらい持っていって

湿った冷たい秋の空気だけを置いていった

これまでの失敗や後悔も

うだつ上がらない詩にぶら下がる惰性も 

いっそのこと連れて行ってくれればよかったのに


台風一過 日本晴れに余裕で構える岩手山

心に翳り続ける雨雲とはあまりにも対照的なので

私の幸福は相対的だった

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