結婚式
結婚式の日ー
私は、
「紺野さん、あつと続いてるんだね」
「原口さん、佐伯といるんだね」
「うん。高校卒業したら、全然会えなかったよね」
「そうだね。また、会おうよ」
「いいね」
「佐伯も、元気?」
「紺野、俺、酷い奴だった。ごめん」
「また、みんなでご飯行こうよ。
「ああ」
結婚式で、呼ばれるまでの間みんなで話す。
「
「やべー。笹部。めっちゃムキムキじゃん」
「紺野さん、相変わらず綺麗だね」
「夢野さん、元気だった?」
「元気、元気」
そう言って、笑ってる。
「紺野さん、元気?」
「赤池さん、坂口君、久しぶりだね」
「うん。紺野さんは、笹部君と付き合ってるの?」
「そうなんだよね」
坂口君と赤池さんも幸せそうだ。
「久しぶりだな。みんな」
菅野先生と小野田先生が近づいてきた。
みんな、小野田先生に謝った。
小野田先生は、みんなの姿を見て許します。と言って笑ってくれた。
小花さんと紫音は、とても素敵だった。
結婚式は、無事に終わった。
「愛梨、よかったな」
紫音は、私の頭を撫でた。
「やめてよ」
「幸せそうでよかった」
「紫音もね。小花さん、あの時はごめんね。私、意地悪だったから」
「ううん、気にしてない。紺野さん。よかったね」
「ありがとう」
「花村、じゃあな」
「うん、気をつけて」
私とクマさんは、手を繋いで歩く。
帰り道、前を歩く二人に声をかけた。
「小野田先生、菅野先生」
「紺野と笹部」
「結婚したんですよね?おめでとうこざいます。」
「あはは、ありがとう」
「あの、小野田先生」
「何?」
「私ね、先生のクラスになりたかった。」
「どうして?」
「私ね、ずっとね。」
私は、先生に話さずにいられなかった。
「ごめんね。こんな日に話しちゃって」
二人は、泣いていた。
「紺野さん、助けられなくてごめんなさい。」
「ううん。私も、先生を助けられなかったから同じだよ。」
「紺野さんとは、違うわ」
「先生、違わないよ。同じだよ」
「紺野さん、今、本当に幸せなのね」
「そうなの。」
先生達は、子供を作らない理由や自分達の事を話してくれた。
「紺野さんは?」
「私は、まだわからないけれど。私が叔父にされてきた事を考えると、子供が出来た後の笹部を信じれない気がする」
「そうね。答えは、ゆっくり見つけるべきよ」
小野田先生は、笑ってくれる。
「先生、みんなね。あの頃、いろんな事情を抱えていたの。でもね、笹部も含めて先生にみんながした事は、けして許されない事。私もされていたからわかる。拭いきれない悲しみも苛立ちも憎しみも、どんな背景があったってされた方には関係のない事だから」
私は、あの頃したかったように先生を抱き締める。
「でもね、先生は
「紺野さん、ありがとう。紺野さんも、とっても綺麗よ」
先生は、泣きながら私をギュッーって抱き締めてくれた。
「紺野、気づいてやれなくてごめんな」
菅野先生は、私の頭を撫でる。
「大丈夫。私をちゃんと笹部が助けてくれたから」
「小野田先生、あの日の事。本当にすみませんでした。」
「笹部君、もういいのよ。私は、笹部君を恨んでいないわ。これからも、紺野さんを支えてあげるのよ」
「わかっています。」
駅前で、先生達とサヨナラをする。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます