師匠、いなくならないよね?<Ⅰ>
ハツシ村から旅立ち、エンリはリリアに魔法の基礎を始め、様々な物事を教えながら各地を訪れた。
村では使う機会もなかったことから、リリアの魔法に対する知識も技術もからっきしだったが、しっかりと学んでいき、徐々に基礎は覚え、使うことができるようになった。
旅立ちの際、リリアには私と同じようなフードを身に纏わせ、左目には魔法陣があしらわれた眼帯をつけさせた。これらには隠匿系の魔法をあしらっており、違和感のないように存在をぼかしている。
リリアの髪の毛の一部と左目は【
そのため、眼帯には隠匿魔法と共に魔力の噴出の抑止魔法をかけている。これをつけていないと普通に生活する分には問題ないが、実力のある人や、鋭い神経の獣には気づかれてしまうからだ。
【
それ以外の種族の生活域にも行ったことがある。【
【
長の仕事として、【
結果的には失敗だった。他の種族のものからは、「幼い見た目なのに【
森や山の奥や、洞窟や謎の遺跡を巡り、魔法の実践と称して危険な獣との実践も体験させた。自分で食べ物を手に入れる術を教え、自然での生活の方法を伝えた。まだ幼いながらも、駆け出しの冒険者や狩人が苦戦するような相手にも勝てるようにはなった。
様々な所に連れて行き、いろいろな物事を教え、体験させた。時々、このままリリアを連れ回すだけで大丈夫かと不安になることもある。リリアは村での経験から自分の意思を表に出せてないだけで、本当は迷惑なのではないのか、と。
それでも出会った頃に比べ、少しずついろいろな表情を浮かべ、話したいことを自分から話すようになってきている姿を見るに、そんな疑問は杞憂だと思うことにした。
そんな日々を過ごしながら、約3年の月日が流れた。
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