第36話 カクヨムでどう活動していくか
カクヨムに限らず、小説投稿サイトでどう活動すべきか悩ましいところがある。
まず、評価のつけ方。
私はなろうで活動し初めのころは、なるべく客観的に評価をするよう心掛けていた。
作家の人柄や自身の好み、それらを考えないようにポイントをつける。
あまりこの人の考え方は好きじゃないな、題材が気に入らないな、と思っても評価は作品の品質だけで行う。
また、なろうのシステムも、そのつけ方に合っていた。
「ストーリー評価」と「文章評価」に分かれていたため、評価基準がはっきりしていたのだ。
ところが、数年前システムが変わった。
☆に形を変えひとつに統合されただけでなく、応援という意味合いが強くなった。
「ポイントを入れて作者を応援しましょう!」と運営みずから呼びかける形だ。
また、丁度このころ私の心境の変化もあった。
執筆にはモチベーションこそ最も大切なのではないかと思うようになったのだ。
最初私は作品の感想は良い点だけでなく、悪い点も書いたほうがいいのではないかと考えていた。
作者は自身の作品の欠点になかなか気づけない。
読者の視点で悪いと思えた部分も指摘した方が、上達につながるのではないかと。
しかし、活動を続けていく内、欠点の指摘はあまりよくないのではないかと思うようになった。
というのも、ある程度の知識と実力がないと欠点を改善できないばかりか、指摘された内容が正しいかどうか判断できないのだ。
また、WEBでは小説としての正しさとポイントが一致しなかったりする。
小説としての質は向上しても、サイトの評価にはむしろ逆効果だったなんてこともあり得るのだ。(そもそも自分の指摘が正しいとは限らないし)
欠点など、書いていればいずれ自分で気づく。
長く続けることこそ、執筆の上達につながるのではないのだろうか。
それから私は、あまり悪い点を指摘しないようになった。
評価も入れるときも、ほぼ満点だ。
(ただし、感想を返信してない人は★を減らすかスルーする)
自然と評価を入れる回数は減った。
品質ではなく、その作家を応援したいかどうかで判断するようになったからだ。
エッセイなんかが顕著だろう。
たとえば一個人に向けた作品。カウンターと称されるものに対しては一切評価を入れない。
(なろうではたびたび過激なエッセイが投稿される。すると、その作品に対抗するエッセイが乱立する。それがカウンター作品)
評価を入れない理由としては、元エッセイを知っているのと知らないのでは、感じ方にバラツキがあること。
たとえどれだけ正しいことを論じているだとしても、元の文章を読んでいないと判断をしようがない。
また、カウンター作品は元の作品があってこそ成り立つ。自身の作品のみで完結していないものにどう評価をつけるべきかわからない部分もあった。
そして、なにより気に入らなかった。個人を批判するための作品など応援できるかって話だ。
逆に「テンプレはクソだ」「ランキングはゴミだ」「みんな不正してんじゃねえの?」みたいな個人を特定しない批判に関しては、ある程度評価している。(ポイントは厳しめになるが)
意見としてはいろいろあっていいよねってのが俺のスタンスだ。
こうして考えてみると、読者のポイントの付け方も見えてくるような気がする。
作品として筋が通っているかどうかではなく、主人公を応援したいか、好みのキャラがいるか、シュチュエーションを楽しめるかどうかなどに依存するのではないか。
共感とでも言うのだろうか。
そして今、再び自身の★の付け方、感想の書き方に疑問を持ち始めた。
というのも、私がカクヨムで感想を書く作品のほとんどが、この創作論にコメントをくれた人のものだ。
で、ここで思ったわけだ。
創作論を読んでコメントする人は、当たり障りのない感想で満足しているのだろうかと。
自身の作品が伸び悩んでいるからこそ、創作論を読もうとするのではないか?
その伸び悩む理由を知りたくて、他者の意見に目を通しているのではないか?
評価も同様だ。
一律満点だったら本当の評価が分からない。
ある程度の差があった方が納得できるのではないか?
だが、冷静に考える。
低い評価をもらって自分なら嬉しいかと。
システムを理解しているからこそ、私は☆一でも嬉しいが、下された評価として純粋にとらえると、やっぱりいい気分ではないだろう。
また、ネガティブな感想も同じではないか?
欠点を知りたいと思いつつも、本当に求めているのは面白かったの一言ではないのか?
私は感想を開くときは、批判的なものが来ているに違いないと身構えてからにしている。
不意打ちが一番効くからね。予想しとけば余裕が生まれる。
しかし、それが本当に良いことだろうか?
あらかじめ心にバリアーをはって執筆活動をする。果たしてそれが趣味として正しいあり方なのだろうか。
よくわからない。
考えても答えは出ない。
そうだ。こういう場合は初心に帰ろう。
そもそも私はこの創作論を書いたのはなんのためだったろうか?
……
――思いだした。
インセンティブの足しになればいいと思ったのだ。
じゃあ、どうでもいいか。
俺の意見なんぞたいした影響力もないしな。
これまで通り、自分のやりたいようにやっていこうと思いま~す。
※実際のところどうなんでしょう?
感想ではなくアドバイスを求めている人がどれだけいるのか。
趣味だから楽しく書けるようにお互い気をつかうのが一番じゃないかと思うんだが。
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