「すみません。〝恋〟落ちてませんでしたか?」という不思議な言葉から始まる本作。前半での物語では恋愛感情が自分の中に見当たらないという女性と恋の落とし物センターという不思議なお店の店主によるやりとりで構成されている。このやりとりだけ読むと、本作は「恋、落ちる」という言葉とその感情がどういうものなのかを語る事がテーマなのかと思わされるが、しかし、これは立派なラブストーリーである。恋愛小説好きの方ぜひお読みいただきたい。