人には教えたくない創作哲学について

シャナルア

【あしながおじさん】に学ぶ、キャラクターの認識について

私事ですが、今、勉強の真っ最中です。


暇ではないのですが、息抜きに書きます。


ちなみに小説も書いてるのですが、先が長くなりそうなので、だいぶ新作だすのに時間がかかるかなと思います。


さて、哲学とは、について語るのであれば、自分は全く持って専門知識を持ってるわけではないのですが、一言でいえば【人の考え】を考える学問です。


というわけで、本題。


皆さんは北極が寒いということを知っていますでしょうか?


むろん、知っていると思います。


そうですよね。


北極、寒いですよね。


とまあここまでを読んで、ん? と思う人もいるでしょう。


その違和感について、が本題です。


さて、この違和感を説明するのに、【あしながおじさん】を題材に説明しましょうか


【あしながおじさん】を読んだことが無い方もいると思います。


面白いですよマジで。


かなり特殊な書き方をしていてびっくりします。


最初はヒロイン兼主人公のジュディ視点の物語で始まります。


ところが、その序盤の後は、あしながおじさんに宛てた手紙という形で話がずっと続きます。


手紙そのものが小説の本編になっているのです。


小説って自由なんだなと思い知りました。


さて、【あしながおじさん】序盤、ジュディ視点の話を例に説明します。


本編をコピペせずに要点をまとめます。


・ジュディは孤児院暮らしの少女。


・ジュディはいつも『お金持ちの家庭に引き取られる』想像をしていた。


・けど、その想像は豪邸の扉を開けて、中に入るところで終わってしまう。


実際には本編読んでください。


要約なんかよりも、ずっと想像しやすいと思いますので。


んで、当然この要約で疑問があるかと思います。


なぜ、豪邸の中に入ってから想像が終わるのだろうか?


当然、答えは一つです。


ジュディは普通の家庭の家に入ったことが無いからです。


人間は想像力がある生き物です。


ですが、全く知らないことを想像することができません。


もし、パソコンの中身が何で出来てるのか全く知識がないなら、『中にはコンピューターの妖精が住んでいる』なんてことを考えてしまうのでしょう。


ここで疑問点への回答です。


先ほど話した、北極は寒い、についてです。


もし北極に行ったことがないだろう私が、なぜ北極が寒いことを知ってるかといえば、ずばり『知識として知っている』からです。


そして、『北極がどんなふうに寒くて、どんな風が吹いていて、どれだけ体が震え凍えるのか』については全く持って知りません。


このことの本質を書くならば、『頭の中で像を描けるか』ということになります。


頭の中で全く像が描けないなら、無知。


頭の中で実感のない虚像しか描けないなら、知識。


頭の中で実感のある像が描けるなら、【認識】。


という形で分類ができます。


認識論については以上です。


ここからが創作論です。


キャラ個人が、何を認識しているのか、またはいないのかを把握することは、非常に重要です。


都会を知らない田舎者。


魔界を知らない勇者。


裏社会を知らないお姫様。


そんなキャラが物語の中で、全く新しい経験をしないわけがありません。


頭の中では何を想像していて、そして、何を知ることになるのか。


その発見を読者に提示することができれば、リアリティが増し、豊かな物語になることでしょう。


とまあそんな話です。


今伝えたことはすぐさま応用出来ることができるとは思いません。


常に考えながら書かなくてはならないので、鍛錬が必要です。


まあ、そういった「人の考え」を考えた結果、物語のキャラクターの考えに応用できるってだけなので、出来なくてもいいからやってみるの精神でいいとは思います。


失敗したら、また考え直せばいいだけの話なので。


それでは、2回目があればまたお会いしましょう。


余談ですが、ジュディのキャラ設定って、すごい便利なんですよね。


ぶっちゃけ、自分の過去作では2回ほど真似してますww


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