風だより、陽だまり 完
朝香るか
第1話 心境の変化
年を取るにつけの心情の変化。
勉学に励んだ10代
がむしゃらにひたすらに仕事に打ち込んだ20代
一休みしている30代。
これからどんなとしのとり方をするのだろうか。
40代の景色、50代の景色、60代の景色いろいろあるんだろうな。
仕事のプレッシャーのかかり方も違うだろうし、介護問題もあるのだろうし、充実度だっていろいろなんだろうな。
人生これからだって言われることもあるけれども、健康がない状態だともう人生消化したなって思いが強い。
けれども、眠りについても目覚めてしまうから。
頑張る。諦める。一日の中で繰り返す。
ファッションの流行のように自分自身にも変化が訪れる。
理想論を吐き出して頑張った時もあるし腐って荒れた時もある。
人の温かさに触れて涙した時もあるし、血縁の無常に苦しめられた時もある。
母性が目覚める時もあれば、まだまだ幼い自分の感情に振り回される時もある。
他人のために自分を犠牲にした時もあるし、他人を踏み台にした時もある。
身体の異常を無視して仕事に就いた時もあるし、甘えているときもある。
結婚した人をうらやむときもあるし、自分の決断に満足するときもある。
日本の福祉に感謝するときもあるし、もっとこうしてほしいと願って怒るときもある。
無常を感じて、幸福を感じて、母性を感じて、霊界を感じる。
魂の記憶を感じ、再び現実に戻る。
20代までのプライドってくだらないなと思うときも、あるし我を通してよかったというときもある。
頑張ると諦めるの塩梅が難しい。頂点に上ることも難しい。
完璧であることも難しい。かといって徹底的に堕落することも難しい。
与えることもできただろうし、与えられてきたことも大いにある。
自分のこれからを決めることが怖い。
信じていい人も迷う。
人よりも選択するペースもゆっくりで、できることも限られてくる。
子供たちの成長に驚くし、怖くもあるし、ほんの少しだけ楽しくもある。
親の価値観から独立できた自分には自信がなくて、怖いくらいだ。自分の責任にすくんでしまう。
今は平凡のど真ん中を歩きながら自分を感じて一つ二つ拾っていきたい。
見方によっては退化だろうし、反対から見たら進化ともいえる。
人生は哲学みたい。
白も黒も裏も表も
その間をかき分けて進んでみたい。
人に迷惑をかけるかもしれないけれども、正しさは幾通りもあることを忘れぬように、歩んでいこう。
身体の細胞が衰えるまで。
最近赤子の笑顔が愛おしくなった。これから新たな変化も出てくるだろう。
愛おしい存在が増えていく。
明日はどんな変化があるのだろうか。
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