第4話 病みたくない

久しぶりに勉の家に行くこととなった。LINEでの反応が薄い勉をやっとの思いで説得した結果だった。2年前は、勉が誘ってくれていたのが嘘のようだ。


勉の家に着いたが、3年間付き合っているマンネリもあり、それぞれでスマホをいじっている時間が多かった。2人の会話もほとんどない。

しかし、

「今日どうしよう?」

とか

「今日何時までいていいの?」

など、前向きな発言は、否定されそうで聞くことができなかった。


お昼ご飯だけはとオシャレなお店を提案してみたけど「金欠なんだよね」と断られた。友達と遊ぶお金はあるのに私とは嫌なんだな、、、、


結局、二人でダラダラと過ごして、1日が終わった。夜には友達が来るからと5時に家を追い出された。夜の行為も求められなくなったのかとまた悲しくなる。女として見ていないのだろうか。


3年間でここまで気持ちを育てられたのはなぜなのだろうか。最初は勉からアプローチをかけてきていて、しつこいくらいだった。あの時代に戻りたい。


家に帰り、また一人で泣いていた。

もう考えるのはやめにしたいが、そうしても考えてしまう。病むのも時間の問題だな、と言うかもう病んでいるのかもしれない。

感情はもうぐちゃぐちゃでわからなから、せめて身体だけは健康でいたい。できれば心も。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る