第4章 科学のボーダーライン

私の中で宇宙人は存在すると腑に落ちました。我々は孤独ではありません。少しホッとしました、何故ほっとするのかはよく分かりませんw


でも「居る」と「居た」では大違いです。人類が今後も存続しうるのか、それとも滅んでしまうのか、が掛かっています。これも知的生命体なら行き着く疑問の一つだと思います。


よく地球外知的生命体の確率を話す最「ドレイク方程式」というのが出てきます。これは、宇宙に地球外生命がどのくらい居るか推定する計算式で人類とコンタクトする可能性のある地球外文明の数を推測するため1961年、アメリカの天文学者フランク・ドレイクが作りました。その計算結果では人類とコンタクトを取れる宇宙人文明は10種のようです。


ドレイクの方程式

人類と連絡が取れる宇宙人文明の数 = 銀河系で年間あたりの10個の恒星が生まれ、恒星が惑星を持ってる割合は50%、ハビタブルゾーンにある惑星の平均数は2個、その星で生命が誕生する割合は100%、その生命が知的になる割合は1%、その生命が星間通信を行うであろう割合は1%、その文明の存続期間は1万年、というそれぞれの項目に現在知りうる情報から具体的な数値を入力し、宇宙人文明の数を導き出す方程式、詳しくはwiki参照


全部掛けると10になり、人類は10種類の地球外文明とコンタクトがとれるとしていますが、ここで最後の1万年という値は、何を持って1万年としたのでしょうか?この項目はドレイクさん自信も「推測の域を出ない」としています。文明の存続期間が1000年ならコンタクトが取れるのは1種類、10万年なら100種類となり、大きく変わってきます。


要するに「居た」としても、人類文明と同時期に存在し、その文明が知り合う確率は極端に低いというものです。もし文明が長くても毎回3千年くらいで滅んでしまうなら、運良く通信はできたとしても、お互い会うことはないでしょう。はたして文明はどのくらい存続できるものなのでしょうか。


想像してみましょう


かのローマ帝国はあっさり滅びました、エジプト文明も、マヤ文明も、今はもう壁画や遺産が残る程度。地球の歴史を振り返ると文明は滅びる、と思われがちです、我々近代文明も、ついこの前まで、核戦争で滅びると怯えていましたし、化石燃料の枯渇や、地球全体の汚染は今も問題視されていますし、アメリカのイエローストーン国立公園の噴火で人類が壊滅状態になるという予測まででています。文明はいつまで存続できるのでしょうか。


そもそも文明とは何でしょう。私の考える文明とは、知的生命体が絶滅せず、情報や知識(エンジンの作り方みたいな)を保持、蓄積している状態です。情報や知識には量と質があり高度な文明というのは量と質が高いのです。


人類が絶滅すれば情報だけ残っても意味が無いので文明崩壊といえます。人類が残っていたとしても、だれもエンジンの作り方がわからなければ高度とはいえません。一度作り方を見つけたとしても、本やサーバに保存された情報や知識が失われ、だれも作れなくなれば文明は後退したといえます。


人類は絶滅していないのにローマ帝国やマヤ文明が滅んだというのは、その文明が見つけた情報が後世に伝えられず絶たれたということです。何千年も続いた文明がいともあっさりと滅んでしまったのはなぜでしょう。


私が考えるに彼らは科学のボーダーラインを超えていなかったら滅んでしまったのです。彼らの遺産は壁画や岩石に掘られた僅かなもの、長期保存が難しい書籍や、その保存場所や量、後世に伝える手段が悪かったために、滅んでしまったのです。


現代文明は何を見つけ、どんな情報を、どんな形で蓄積していますか?莫大な情報を地球の隅々に分散し過去人類が保存し得ない量の知識を、ちょっとやそっとでは失われない状態で保存することに成功しています。インターネットや世界中のサーバ、または信じられない数の図書館や書籍の事です。


このおかげで現代文明は急激に文明を高度化させました。まだまだ青天井では有りますがこの100年の進化は目覚ましく、科学のボーダーラインを超えた(超えかけてる)のでは無いか、と思うのです。


科学のボーダーラインとは、わかりやすく言うと扱えるエネルギー量だと思って構いません。初期の類人猿は石を投げ焚き火を起す、くらいしかできません。情報を後世に残す手段は経験と記憶だけに頼っていたはずです。それでは文明を維持することすらままならないはず。よく進化したなと思います、だから進化に時間がかかったんでしょうね。


試行錯誤の結果、文字を生み出し情報を保存する術を覚え、長老や村長、国王が死んでも文明は後退しなくなりました。何かをきっかけに、誰かが何かに気が付き、周りが真似をし、文明は進化します。そうして、エジプトは巨大な岩石を山のように積むほどのエネルギー制御が可能になりました。

まぁ人力ですが。

ローマ帝国時代はある程度の海を渡り、地球の各地で資源を集めそれを運ぶほどのエネルギーを制御できるようになりました。もっと最近では、地下深くから石炭を掘り出し、それを蒸気機関で大量に運び何十億という人類が存続可能なほど文明は進化しました。

それでも、イエローストーンが激おこ状態になったり、イチローが跳ね返せないほどの隕石が降ってきたら一発で文明終了、絶滅してしまうでしょう。たった100年前でも、恐竜の時代と大差ないのです。


では現代文明はどうだろうか


焚き火はやがて原発になり発電所1箇所で数百万kwものエネルギーを生み出します。発明された重機は膨大なマンパワーを生み出し、石積み住宅は高層ビルになり、もうそろそろ、地球上で太陽をつくる、核融合の技術も手に入れそうです。自然災害や隕石衝突ですら回避可能な段階に達し、宇宙の謎を解き始め、地球引力圏を脱出し他の惑星へ移住する計画すらあり、それらを可能にした全ての情報は世界中に分散されながらもネットワークでつながり、全人類に共有されています。こうなればちょっとのことでは失われません。

人間が自然界の法則を見つけ、発明した結果、文明は高度で豊かになりました、たった100年前と比較して、何桁も大きいエネルギーを自在に扱い、70億もの人類が永続的に存在し続ける事が可能になりました。


たかだか1000年前は大きめな図書館が火事で燃えたら文明が一気に後退するはずが、いまは都市が1つや2つ吹っ飛んだところで文明はビクともしません。たとえ氷河期が来ようが、巨大な隕石で地球そのものが吹っ飛んでも、人類は大量の情報とともに宇宙に逃れ、その文明を存続させるでしょう。


我々はローマ人とは違う段階に来ています


我々地球人類は未来永劫滅びません。地球上じゃ無いかもしれないし人口は減ってるかもしれませんが、数億年後でも人類は何らかの形で文明を維持しているでしょう。

エネルギーは核融合でほぼ無尽蔵と考えていいと思います。LEDでレタスが作れるわけで食料は、太陽すら無くても自給できます。太陽を作れる時代がもうすぐそこまで来ているからです。分子原子の秘密がわかったために殆どの物質がリサイクル可能になり、水や酸素は僅かな量さえあれば未来永劫使えるようになります。人が物理的に生きるために必要なものはエネルギーその物をも含めて全て生み出せるようになります。

私の漠然とした予想では「早ければあと20年」でその領域に達します。どんなに掛かっても後100年、まぁ絶対そんなにかからないでしょう。


それが科学のボーダーラインです。

文明が決して滅びない様になるために必要な知識と扱えるエネルギー量のことです。


では、宇宙人が、過去、または現在に存在していたらどうなるでしょう。我々人類の科学は、200年前は電気すらままならない時代でした。ほんの50年前にコンピュータが発明され一気にここまで来ました。人類の歴史自体は2万年くらいありますが、科学が急激に進化したのは実質ここ100年です。


わずか、たった、ほんの、100年で、太陽作れるようになりかけています。それに必要だったのは数十億の人口と数百年たらずの歳月という、簡単な条件だけでした。偶然生まれた一部の天才の影響は大きいですが、人口増加とともにその確率は上がります。


もし地球外でも、最低限の文明と呼べる文化が生まれた場合、文明が進化するのは当然。これは人類も宇宙人も同じだと思います。その条件でもし科学のボーダーラインを超えたら、その宇宙人はもう滅びないのです。


過去に宇宙人がいたとして、万が一科学のボーダーラインを超えていたとしたら、今もなお、存続しているはずです。滅びないのですから。百万年前にボーダーを超えた宇宙人文明も、1000年前に超えた文明も結果は同じで、一旦超えてしまえば残り続けるのです。


大局的に考えてください


宇宙の長い時間の中で、人類と同時期(近年)にボーダーを超える文明がある確率と、過去数十億年のどこかで人類より先にボーダーを超えた文明がある確率どちらが高いか。考えるまでもなく、後者の確率が高いのです。


じゃあ、もし、これは例えばですが、5万年前にボーダーを超えちゃった宇宙人文明があるとします。5万年後のいまも滅ばずに存続するはずです。そんな何万年も前にボーダーを超え、何万年も続いてる文明ってどんな科学力でしょう、何万年も続いてるんです。我々はたった100年です。もし10億年前にボーダーを超えていたら宇宙を支配してるかもしれません。我々があまりに猿だから蚊帳の外ってだけかもしれません。


まぁ、たった100年で太陽を作るところまできてる人類が、宇宙における文明の中で特別、別格レベルで優秀という可能性もありますが、相手は5万年文明かもしれないし、10億年文明かもしれないのです。私達がまだ知らないことをたくさん知っていても全くおかしくないですし、そんな宇宙人は宇宙にたくさんいるかもしれないのです。


猿の時代は焚き火すらままならなかったはず。焚き火から始まり金属を見つけ、蒸気機関、エンジンを生み出し、発電機が生まれ、火力から原子力、この先は核融合と続きます。おそらくその先は反物質や重力、余剰次元や亜空間、果ては時間の制御など、自然界ではおよそままならない現象を操れるようになるのかもしれません。

宇宙人文明は当然、我々より進んでる可能性が高いと考えるのが妥当で、そういった高度な技術を持っていると考えるのが妥当ではないでしょうか。そして、たぶんきっと宇宙人はどこかに我々と似た形で存在している。そんな気がしてならないのです。


何度も言いますが私は科学者でもなんでもありません。

想像でものを書いてるだけで根拠も何もありません。


でも、ここに書いてることは三段論法みたいではありますが、想像しうる消去法で検討し、結論を導いた結果私が納得する形の結果に至ってる訳です。どこまで行っても仮説では有りますが、まったく根拠が無い訳でも無いと思ってます。可能性はあります、宇宙人は存在し、人類より長く存続し高度な科学力を持っている。どこまで可能で、どこまでの科学力を持っているかはわかりませんが、ここまで、すべて私が腑に落ちた想像上の仮説なのです。


ですから私は


宇宙人は居ると思います


そんで、なんか旨いものでも食ってるんだろうなぁ。いいなぁ。

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