親娘の再会! スライム騒動の顛末!
愛日は突然、あらぬ方向に向けて走り出した!
春風は急いで愛日を追いかけた!
「ウィルソンくん!早くあのガキを捕まえるのじゃ!」
信濃橋博士の怒号に焦ったウィルソンも急いで愛日を追いかける!
三者三様の追いかけっこが電源装置が設置された広場で繰り広げていた!
「急げ! 急げ!」
一方、涼太と遊聖もスライムを追いかけて広場に入っていた!
「まなびーッ!」
古河遊聖は愛日を見て思わず叫んだ!
一組の父娘の距離が近づき、遊聖は娘を抱きとめた!
「まなび! 急に飛び出してきたらダメじゃないか!心配したんだぞ!」
「パパ……パパ……!」
遊聖は愛日を優しく説教した!
(愛日ちゃん、パパと再会できたんだっ!)
春風は父娘と再会できて安心した!
一方、涼太はスライムが電源装置に向かうことを阻止したかった。
(こうなったら仕方がありません!風刃!)
不可視の風の刃がスライムを静かに襲いスライムは半分の大きさになった!
半分になったスライムは怒ったのかスライムは全身を震わせると全方向電撃を発生した!思わず目をつぶる人質たち!
「あれ……私たち生きてる!」
人質は瞑った目を開くと広場の周辺に結界のようなものが張っていることに気づいた!
大量の電撃を放ったスライムはミニサイズに縮まっていた!
「ウィルソンくん、今じゃ! スライムを捕まえるのじゃ!」
「ラジャー!」
信濃橋博士の指示に、ウィルソンとボブは二手に分かれてスライムを捕まえた!
「……これで一件落着ということですかね?」
涼太は事態が収束したことを感じると全身の力が抜けその場にへたり込んだ。
◆◆◆◆◆
――ミカヅキハイランド内部にあるホテル、ホテルクレセント。
そのホテルの一室で葉月涼太と上里春風はのんびり過ごしていた。
「葉月さん、良かったですね……ミカヅキハイランドのの上層部の厚意でホテルは無料で泊まれるなんて」
涼太はベッドの上で倒れていた。一日の疲れが溜まったのだろう。ぐったりして動けない。
あれからWAOはすぐに撤収した。人質は警察と救急の簡単な取調を終えたあと今日は閉園ということになった。
涼太と春風は涼太が激しく消耗したのでホテルクレセントに急遽一泊ということになった。
春風はホテルの売店で購入したメロンサイダーを飲みながらミカヅキハイランドの夜景を眺めていた。昼間はスライム騒動が起きたのが嘘のように静かだ。
「まなびちゃん……また会えるといいね」
静かに楠木愛日のことを思い浮かべていた。なぜか愛日とはまた会えるような気がするのだ。ホテルクレセントの上空に浮かぶ月はキラキラと輝いていた。
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