鯨井さんはお魚がお好き

おしずまき

プロローグ

プロローグ

「それでは!今からペンギンさん達におやつをあげたいと思いま〜す!皆さん拍手をお願いします!」


 遠くから、若い女性スタッフの元気な声が聞こえてくる。どうやらペンギンショーが始まるみたいだ。なんとなく友達に誘われて水族館に来てはみたものの、34。おまけに俺以外の男子はそれぞれお気に入りの女子を見つけ2人で巨大水槽を見ながら話し込んでいる…!


「来るんじゃなかった…女子が来るなんて聞いてないぞっ…!?」

 ここにいては俺はお邪魔虫になってしまう。


「ペンギン、見にいくか…」

 いっそのこと、ペンギンになってお姉さんに養ってもらいたい。



「この子はカー君っていいます!普段は意地悪しちゃうけど、本当は優しい子なんですよ〜」

 ペンギンコーナーに着いた時、すでに餌やりが始まっていた。声の女性は、向こう側を向いてカー君とやらの紹介をしている。カーって鳴くからカー君なのか…?


 それにしてもこの声…どっかで聞いたことあるような…


「一瞬なので良く見ててくださいね!それ!」

 餌をあげると同時に、彼女はこちらに振り向いた。


「っ…!?!?」

 俺は咄嗟に言葉が出なくなるほど驚いた。見間違いか…?いや、何度見ても彼女そっくりだ。何故…?なんで彼女がここに!?それにあんなに元気なキャラじゃないだろ…!


 そこにいたのは。

 俺が知っている「いつも窓際で1人静かに本を読んでいるインキャ系女子」とは程遠い、同級生の鯨井くじらいさんだった。



____________________________


【後書き】

はじめまして、おしずまきです。

数あるラブコメの中から、本作「鯨井さんはお魚がお好き」を読んでいただきありがとうございます。私自身、執筆は初めてで、生まれたばかりのコウテイペンギンの雛(手触りもふもふ)のような者ですが、応援していただけると幸いです。


フォロー、コメント、レビューなど大歓迎です!

それでは、また次回お会いしましょう♪おしずまきでした!



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