第十五話:栄光の配送先で出会ったのは
約5年前・場所:シューヨイナ中央区域【レッソグッケル】
ここレッソグッケルは高級マンションが多く建ち並ぶ
そんな場所から
【「痛いッチョぉッ~~~~っ!!!!
この時彼を
彼女はトゥーチョがリャンガになる以前、人間として勤めていた大手配送会社リフユルヨット
安全第一の
「フロンッフロンッフンッフ~ンッフッチュワ~~シカッペロ~ンッ。愛のストレート~っそして愛の角を曲がり~っ愛の階段を
確実に
(くチョッ! オレの命がどこぞの【すけこましキザ男】の投げキッスなんかと引き換えにされてたまるかっチョッ!!)
「
ガンッ!!
建物の角を左に曲がろうとした
「チョひ~~んッ!!!?」
目の前にあるホタルのお尻のような大きなライトドーム目掛け大きく跳ね上がったトゥーチョは、
「チョはぁ チョはぁ チョはぁ チョはぁ…………。
なんで……なんでだッチョかマダチョブ……。
マダチョブならきっと
あ~全部マダチョブが口ずさんでたヒャンスターとかいうヤツのせいだッチョッ!! ヤツがマダチョブを
そうだっ、いっそ本当のことを言ってしまおうっチョ!! 今まで積み上げてきたオレとマダチョブとの
しかし突然言葉の勢いを失い、何故か
(いや……本当は知っているっチョ……。マダチョブがどんな人間なのかを……)
トゥーチョの頭の中には自身が過去見てしまったマダチョブの本当の姿が浮かんでいた。
【イケメンの
そーいえばオレがいつも配達していたのも【イケメンドーナツ・オッレがハッグしてあげまっスシリーズのフィギュア】だったチョな。いつもマダチョブの
「あのマダチョブの趣味とほぼ
そもそもこのご
もう……いいやっチョ…………」
そう口から言葉を
カッ カッ カッ カッ
大きく鳴ったハイヒールの音が
「?」
マダム・チョブクワックが不思議そうに辺りを見回したそこにはさっきまで追いかけていた
「アラ~? おかしいわねぇ~。えぇっと……ちょっとそちらの坊や、今ここに青い小さな動物さんが来なかったかしら~?」
彼女が坊やと話しかけたダンボール姿の彼、
「…………お……お、お、お───」
マダム・チョブクワックが震える声に心配そうに聞き返す。
「お?」
「お、っっっお前の頭の……そっ、その髪っ!」
「私の髪?」
「トルネードポテトみたいな巻き方だなぁーッ!!」
「え……あなた……今なんて……言ったの? トルネード……ポテト?」
「あー間違えたー……トルネードロールケーキ春巻き
「え……私の髪がトルネードロールケーキ春巻き扇風機サイクロンベーコン巻きポテトですっ……て……?」
それはマダム・チョブクワック
《「この髪ね、昔からの
「イヤァァァ~~~~~~~~!!!」
ヒステリックな
カッカッカッカッカッカ
心にも無いことを言いマダム・チョブクワックを傷つけてしまった
「……あぁ…………言ってしまった……チョ」
(これでマダチョブとの関係も終わりだっチョな……。それに今まで一番長く運んできたものだったっチョが、どうやらここがお届け先みたいだっチョ……)
「今日をもチョまして【
そして同時に
「…………」
いつの間にだろうか、そのトゥーチョの決意の姿を無言で直視するものがそこに立っていた。
チョッ!!? いっ、いつの間にっチョッ!!? もしかして今の聞かれてたッチョかっ!?
(ン? よく見たらコイツっ! 人が大変な時にっ!……)
「チョあー…………チョいオマエ。その格好……あんまり今のオレをおちょくらない方がいいッチョよ? 今のオレは極悪党デビューしたばかりで自分にも
「…………」
それでも
「来る……。貴様、今すぐ
その者の
「チョは? 来る? 何だッチョかそれ? 勝手にごっこ遊びを始めるなっチョ。
というかオマエ、子供だからといってその偉そうな
まー、頼まれたところで極悪党デビューを果たした今のオレには関係のないことだッチョがねっ。オレは平気でオマエを見捨てて───」
「ハコベェェェェェェ~~~~~ッッッ!!!!!!」
急なその
「チョッッ、チョはァイッ!!!!!!」
そこからはトゥーチョは周りの景色を記憶する間もなく
※【1ヨートリ】=1メートル
【1カンバヨートリ】=1000ヨートリ
レッソグッケルを抜けて景色が一変したその場所は、
「…………」
ダンボールから現したトゥーチョの姿を見てもサイコロ頭は
それからゆっくりと呼吸を整え始めたトゥーチョは、目前に堂々と立ち尽くすサイコロ頭を睨みながら口を開いた。
「………………。
オイ……チョはぁチョはぁ……言うこと聞いてやったんだっチョから、チョはぁ……オレをバカにする
タッ タッ タッ タッ
ガシッ
サイコロ頭を外そうと両手で
ぐい~~~~~~~~~~ん
スタッ
おもいっきり高く後ろへと持ち上げたサイコロ頭は、気が付くと体がついたままの状態でトゥーチョの後ろで着地していた。
「あれ??」
「フンッ。助かってはいないが、
「チョは?」
ばッ!!!!!!
その瞬間背後から現れた黒い影はトゥーチョとロコイサ王を
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