第14話 すずなの家出も先回りで解決するのってあり?の件
こんにちは。
おひさしぶりの すずなです。
しっかり者の姉としてかぁちゃまのお役に立ってるつもりでいたけど
でも、ひよりばかり贔屓されてる気がするんだよね。
ひよりは体が弱いから、かぁちゃまはひよりのちょっとした変化に
敏感に反応してる。
すずなのことを見てくれてのか、愛されてるのか心配になることがある。
でもこんなことかあちゃまに聞けないし、ひよりに相談できないし。
すずな最近こんな悩みが頭の中をグルグルしてる。
ボーっとしてる時にインターホンが鳴った。お客様?
かぁちゃまが「はいはい。」と言いながらダルそうに迎えに行く。
あ、達哉パパだ!
ダッシュでお迎えに行った。
「おおーーっすずな早いな。今日も可愛いぞ!」
達哉パパはいつも可愛いって言ってくれるから好き~
ひよりだって可愛いもん。達哉パパにスリスリして主張してる。
「ひよりも可愛いよ。」
やったー!ひより可愛い!!
甘え上手のひよりの主張にいつも負けてしまう。
すずな損してる…。
「かや、すずなは問題行動することあるのか?」
「無いよ。手のかからない子だから目を離してても心配ないよ。」
目を離してても心配ない?
すずな、目を離されてる?見て貰えてないの?
ええーーーーっ!もしかして、すずなはかぁちゃまに愛されてないの?
シクシク(涙)
決めた!すずな家出するっ!
そしたらかぁちゃま心配してくれるかなぁ?
玄関に達哉パパの大きなカバンに入って隠れた。
すずなが入ったカバンが持ち上がった。
かぁちゃま探してくれるかな?心配してくれるかな?
それとも、すずなはいない方が良いのかな。
悲しいことばかりが頭をグルグルするばかり。
達哉パパは、すずなに気づいてないのかな。
かぁちゃまはすずなを探してくれないのかな?
このまま家出して達哉パパと一緒に暮らした方がいいのかな。
あーん。やだーーーーっ!かぁちゃまーーーのバカ!
すずな悲しい!やっぱり愛されてないんだ。
持ち上がったカバンが床に置かれた。
静かにカバンの上の方から光が入ってきた。
上を向いたらかぁちゃまが覗きこんでた。
すずな (はぁと)
かぁちゃま…
すずな。泣いてたの?そんなに辛い思いさせてたんだ。ごめんね。
なんでここにいること知ってたの?
気づいてたよ。でもこんなに悲しい思いをしてたこと分ってなかったね。
伝えたつもりで伝わってなかったんだ。ごめんね。
すずなのこと大好きだよ。
すずなはかぁちゃまのことは嫌い?
嫌いじゃないもん!すずなもかぁちゃま大好き!
かぁちゃまは、もしすずなに嫌われてても変わらず愛してるよ。
ぎゅっする?
すずな嬉しいっ!けど、ぎゅっはいらない。すずな猫だから。
ねーたん、どうしたの?
あ、ひよりが来た。
別に何にもないよ。ね、かぁちゃま。
「何もないよ。ただ達哉のカバンの中が居心地いいことに気づいたんだって。
でも入ってたら連れて帰られちゃうから気を付けて。」
すずなもう入らない~
ひよりも 入らない~
「俺は猫さらいじゃないんだけど。人聞き悪いなぁ…。
でもさ俺の家なら居場所分かってるんだし問題ないだろ?」
「うんにゃ、チャラいのが移るからダメ。」
「そこまで言う?」
「言うよ。私だもん。」
「なぁかや俺にも…(愛してるって言ってくれ…ないか…) じゃ帰るわ。」
「ん、じゃまたね~ 達哉 愛してるよ~。」
かぁちゃまは、最後の言葉と同時にドアを閉めた。
達哉パパがドアの向こうでギャーギャー言ってた。
今日も明るいおうちで良かったと思うすずなでした~
ひよりでした~
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます