第3話 ブラックアウト
毎日100万円が振り込まれる。
あのメールは詐欺じゃ無い。
俺は本当に選ばれし者なんだ!!
と二日間連続で100万円が振り込まれたという事実により、確信したシンジは、夜になったら、昨日に行ったキャバクラに行き、同じキャバ嬢を指名して、また、高額シャンパンをいきなり開けた。
シンジは、優越感に包まれていた。
また、深夜まで飲んで眠くなって帰った。
次の日もメールが届き、受け取りボタンを押したらスマホが数十秒間ブラックアウトして口座に100万円振り込まれた。
夜になったらキャバクラに行き、同じ子を指名して高額シャンパンを開けては深夜まで飲んで眠くなり帰る。
そんな生活を2ヶ月近く過ごした。
指名していたキャバ嬢からシンジに
『付き合って欲しい!』
と逆告白を受ける。
シンジは、『ああ。別にいいぜ』と軽い感じで返した。
この頃には、このキャバクラからシンジはVIP扱いされており、シンジが指名の子を連れて帰ると言えば快くOKを貰えた。
シンジが指名したキャバ嬢に抱きつかれながら深夜の道を一緒に歩いていた。
「歩きづれえ」
シンジは、ボソッと呟く。
それを聞いたキャバ嬢は、自分が抱きついているから歩きづらいのかと思い、満面の笑顔をシンジに向ける。
「シンジ〜そんな事言わないでよ〜♡」
「ごめん。そうゆうのじゃなくて…本当に…歩き、、」
「え?きゃっ!」
シンジの謎の言い掛けた言葉にキャバ嬢がキョトンとした次の瞬間、シンジは道につまづいて仰向けに突然、転んだ。
「もう!シンジ!突然どうした…え?」
むすっとした感じで倒れたシンジに声を掛けたキャバ嬢は気がついた。
シンジの目から光が無くなり、瞳孔が開ききっていた。
シンジは、目の前が突然、ブラックアウトしていた。
「きゃぁぁぁぁっ!!」
深夜の繁華街に、キャバ嬢の叫び声がこだました。
救急搬送されたシンジが病院に着いた頃には、シンジは、この世から旅立ってしまっていた。
後日、シンジの死因を調べた病理医は、にわかには信じられない驚愕の事実を知る事となった。
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