毎日100万円貰える懸賞に当選した!
山羊
第1話 『当選おめでとうございます!』
『おめでとうございます!あなたは、毎日100万円を貰える懸賞に当選しました!!』
突如、スマホに来たメールの見出しを見て、金岡シンジは驚愕した。
「なんだこれ…新手の詐欺か…?」
シンジはメールの画面を見て顔をしかめる。
普段ならシカトしているであろう詐欺まがいのメールだが、シンジはこの時、バイトの給料日前でお金に困っていた。
大学を卒業して、就職もせず、フリーターをしながらプラプラしてたシンジにとって、遊び歩きたいけど給料日前で金欠というジレンマに悩んでいた。
シンジは、欲望に負けたのか、メールの文章を読んでみた。
『おめでとうございます!あなたは、毎日100万円貰える懸賞に当選しました!!この当選メールは、全国1億2千万人の中から、選ばれし100人の当選者にのみ送られてます。あなたは、選ばれし者です!この当選結果を受け入れる場合は、下記の受け入れるボタンを押してください。拒否される場合は、拒否ボタンを押してください』
明らかに詐欺臭さが漂うメールだ。
説明通りに、説明文の下に受け入れるボタンがあり、その下に拒否ボタンが薄い四角い線で囲まれていた。
「うさんくせえ」
シンジは苦笑いしながら、受け入れるボタンを押した。
もし、詐欺だったら、怪しい架空請求画面が出てくるだろうからそれが出て来たらシカトすればいいかぐらいの軽い気持ちだった。
スマホの画面がブラックアウトした。
シンジは突然の出来事にあたふたし出す。
「新手のウイルスか!?スマホが壊れたのか!?」
焦ったシンジを宥めるか如く、数十秒後にスマホの照明が光り、ある文章が映し出された。
『100万円をあなたの口座にご入金しました。ご確認お願い致します』
その文章を見て、シンジは半信半疑で銀行に向かい、ATMで通帳記入してみた。
「え…?」
額から汗が流れ出した。
シンジの口座に100万円が入金されていた。
通帳に記載された100万円の振込人は、『カネオカ シンジ』だった。
自分で自分の口座に100万円入金した?
いや、そもそも俺は、100万円なんて大金持ってない。
訳もわからぬ状況にシンジは、ATMの前で立ちすくんでいた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます