ジュラシック・テイル ～猫耳なウチと恐竜美少女～【異世界だと喜んでたのに実は白亜紀の地球でした！？仕方がないので転生ライフを守る為、もらったユニークなスキルで恐竜を味方に魔王をぶっ飛ばすことにします】

ジュラシック・テイル ～猫耳転生と恐竜少女～

プロローグ

　その日、ウチは詐欺に遭いました。

　――異世界詐欺です。

　転生してまず目に入ったのは、真っ青につき抜ける大空だった。続けてキラキラ輝く太陽と美しき山々。そして、緑がふわっと香る爽やかな風と、死ぬほど深呼吸したくなるような綺麗な空気。

　ここは太古の地球、恐竜達が支配する白亜紀の母なる大地だ。人間の手が一切入らないこの時代は、当然のことながら人工物なんて存在しない。空も大地も水も空気も、汚すモノはなにひとつない。

　壮大な大自然、遥かな楽園（フロンティア）!!　……といえば聞こえはいいけど。

「要は、人間が住める所じゃないっちゅーこっちゃ！」

　ドドドドド……

「はぁ、はぁ……」

　それはそれとして、ウチのこの状況なんとかしてくれ。これはマジでないって！

　転生してまだ30分しか経っていないというのに！

　ついさっきまでエアコンの効いた部屋に引きこもってたのに！

　ドドドドド……

「はぁ、はぁ……ひぃぃ！」

　すでに死にかけているんです！

　逃げているんです！　

　マジ全力ダッシュで！

　ドドドドド……

「待って、待ってってば。もう無理、もう走れんって……」

　異世界に来たはずなのに、なんでこうなったんや？　ウチ、ラーメン食ってただけやで？　食レポしてただけやで？

　なのに……

　今（・）は（・）テ（・）ィ（・）ラ（・）ノ（・）サ（・）ウ（・）ル（・）ス（・）に（・）追（・）い（・）か（・）け（・）ら（・）れ（・）て（・）い（・）ま（・）す（・）。とかないわ！　マジないわ！！

「乙女（ウチ）の命がピンチやで～～～～～！」

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