ある死面蒐集者の耽美的日記の抜粋
生まれながらの醜い容貌のために人一倍の苦労をしてきた。肥えて太った劣等意識が僕を圧し殺さんばかりに迫ってくる。いつしか僕は鏡という物が嫌いになった。顔を洗う時ですら、
身だしなみが
裕福な家庭に生まれ育ったことだけが幸いだった。両親に
幼い頃に身に付いた妙な
初めて殺人を犯したのは十九歳の夏の頃の事だった。
車が屋敷の方に向かっていることを
ああ、その時から僕は化け物として生きる道を選んだのだ。いまだに、女のか細い首に指が食い込む感覚を覚えている。陸に上がった魚のように跳ねるしなやかな肢体。苦しみの
女が死に際に
殺めた女性の
だが、甘美なる生の
今はただ、世間が怖くてしょうがない。僕の犯した殺人が
美しい
(了)
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