第2話 大事件
「ひでぇなぁ、これは全身の骨が砕けてる…」
こいつに同情しちゃうよ…
「で、あの人携帯越しにぶつくさ言ってるし」
「だから、事故だっていってんだろ! なんかゴリラがいてさ、パーティーにはすぐ行く!」
「さてと」
「オイお前! すぐ、コイツを換金所に連れてって、賞金を俺の口座に振り込んどけ!」
「おっ 俺!? けど、こんな化け物どうやって連れてけば?」
「ああん。てめぇ政府の
「はっ! はいっ!」
守は5名の警備人とトラックをすぐに手配し、事件は終息に向かっていった――。
「ジョルジュ・シン様ご協力ありがとうございます。 一同敬礼!」
「いいってことよ、これもヒーローの仕事だからよ、ガハハハッ!」
「つかぬことをお伺いしますが、なぜ、事件の現場に駆け付けることができたのでしょうか?」
「あっ それは、たまたまだよ、たまたま。 俺、用事あるから。じゃっ!」
シンはそう言い残すと、高級外車に乗り込み、そそくさと現場を去っていった。
「ちょ、ちょっと! がさつな人だなあもうー」
ー護送中の車内ー
「先輩、生の覇王はオーラ半端ないっすね、 猿彦よりよっぽど立ち悪くて怖かったっすよー」
「あーそうだろうな、こっち側の人間は苦手な人多いよ。それよりもあの態度不可解だったな」
うぉー 焦った~、酒飲んで車運転してたの、ばれずに済んだぁー、テンション上がって、ボコボコにしたのが犯罪者で良かった~
ー翌日ー
「グッドモーニング! オキローTVの朝日アナでーす!」
オキローTVそれは、朝の情報番組である。メインアナウンサーの朝日暁子の能力:
「本日のゲストは、最強のロックオン、ジョルジュ・シンさんでーす!(パチパチ)」
「『好きなロックオンランキング5冠』、『カッコイイロックオンランキング10冠』、『強いロックオンランキング7冠』、その他とった賞は数知れず。また本日の遅刻は人助けだったとまさに完璧な私たちのヒーローでーす!」
「いえいえ、ロックオンはただの賞金稼ぎではなく、市民の皆様の手本になるべきだと思いますので、当然の行動です。むしろ、皆さまご迷惑をおかけして、申し訳ございません。(リアル朝日アナかわいいー!!)」
ーモニター室ー
「よく言うぜ、昨晩どんちゃん騒ぎして、二日酔いで寝坊してきたくせに、朝日ちゃんのファンだから会わせろって、コーナー延長してやってるだけだっつーの!」
「まあまあ、おかげで数字取れるんだから、多めに見ましょうよ~ もうクライマックスですし~」
ースタジオー
「ええっと、台本、台本」
「シンさん、今後の目標を教えてください!」
「はい」
この時俺は知らなかった、この発言が、人生を大きく変える出来事になることを――。
「近日、ディアボロス・ブラックをボコボコにします!(カメラ目線)」
「ディッ、ディアボロス・ブラックですか?」
ーモニター室ー
噓だろ……
「あいつ! とんでもない発言しやがった! 放送止めろ!」
「もう遅いですよ、シンが出るってこともあって、今日の放送8000万人がみてます。この番組も終わりです」
ースタジオー
「いやーなんかねぇ、腹立ちません? 世界の深淵を知る者とか言われてるけど、あの人ただの犯罪者でしょ しかも、おじいちゃんの」
「はっ、はぁ…」
これ、大変なことになるんじゃないの。てかこんな感じの人だったんだ。
ーモニター室ー
「もうやめてくれぇ、大変なことになるぞ!」
「監督! クレームの嵐で、回線がパンクしそうです!」
ースタジオー
「ここだけの話、ブラックのアジト知ってるんですよねぇ。 という、訳でっ! 3日後、アジトに行くから震えてねむ…」
ー映像が中断して、ご迷惑をおかけしています。今しばらく、お待ちくださいー
その後、放送は世界を駆け巡った。 そして、これから、起きる悲劇を俺は知る由もなかった――。
「この小説も、終わりか、なんと稚拙な物語であったか――」
第2話 FIN
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