第41話 風を読む



しとしとと降る雨は

もうすぐ来る夏を教えてくれる


それを過ぎれば

強い風と共に

雷鳴を轟かせる雨になる


雨上がり

太陽は大地を渇かせ

人の体からも水分を奪い取ろうとする


私は

その一つ一つの雨を数え

夕立の雨を

過ぎ去ったものに喩えてみる


真夏の日の雨

私は疲れ果て

雨を数えなくなる


いつかやって来る

冬の気配を感じさせる雨


それまでは数えないでおこう


遠い過去の秋

これから来る秋を誘う雨


夢と希望に満ちた素晴らしい夏

気怠い朝を送り迎えする真夏の光


私は

秋が来るまで雨の数を数えないでおこう

この心の熱気が冷めるまでは

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