第19話 真昼の交差点



ハイヒールの踵が折れて

つまずいた横断歩道

誰も気づかないね

あなたの事などは


みんな知らん顔して

通り過ぎて行く


ひざをついたまま見上げた夏の太陽の下

光が眩しいね


思い出して欲しい

過去にあなたを愛していた人が居た事を


今も愛されていることに

気づかないけれど


これからも

ずっと愛され続けている事も

あなたは知らない


過去のアルバムを開いてごらん


誰も変わらないよ

卒業写真の笑顔のように


あの時と同じこの愛も

抱きしめて


いつまでも

あなたを信じている人がいる

守っていてあげたいと


だから

真夏の蜃気楼にだまされないで

心の中にある湖を信じていて欲しい

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