聖剣士リヴァイア物語 大聖剣ミレニアム・クリスタリアを求めて

橙ともん

【戦嬉編】第十章 究極魔法レイスマ

第73話 リヴァイアの思い出―― 魔法電文



 我は夢の中で、1000年前にもらった魔法電文の内容を思い出してしまう――




 はじめまして。

 私は、あなたが今いる時代から1000年後の世界を生きるアルテクロス第14代ダンテマです。

 あなたが騎士団長になり、やがて出逢うことになるダンテマ――初代ダンテマの子孫です。


 リヴァイア様――

 あなたが聖サクランボに修道士見習いとして勤めていたとき、男の子が骨折して、あなたが手当てして。

 その時に、あなた達の前に現れた『サクランボさん』を覚えていますか?

 あなたは私をそう呼びましたっけ? そして、


 チェリーレイスのサクランボ――


 究極魔法レイスマの使い手――チェリーレイス。

 のちのレイス・ラ・クリスタリアの幼名です。

 私1000年後のダンテマは、あの時のサクランボさんです。

 わかりやすく言えば時間転送魔法を使用して、1000年前のリヴァイアのもとへ自分を転送しただけです。

 その具現化がサクランボさんであり、この魔法電文も同じ原理で転送しました。




       *




 リヴァイア様が聖サクランボで、男の子を自分の不注意で骨折させてしまって、

 実はその時、その男の子は死んでいたはずなのでした。

 その男の子を、私が時間転送魔法を使って命を助けに行った。

 何故、助けたのかって思っていますね。

 リヴァイア様のために助けたって? 違いますよ。

 その男の子は――


 サロニアムの時期王子


 だったからです。

 この時期王子の存命無くして、我が先祖の初代ダンテマとリヴァイア様は出逢うことがなかった……

 いずれ、あなた様も納得することになるのですけどね♡

 出逢うことがなければ、初代クリスタ王女も誕生することもなくて……

 王女が誕生しなければ、結果的に私第14代ダンテマも生まれることはなかったのです。

 そして、幼名をチェリーレイス――



 レイス・ラ・クリスタリア



 彼女も同じくです。

 リヴァイア様、あなたが1000年後に共に旅をすることになる飛空艇仲間たちの一人、レイスです。

 彼女は第14代クリスタ王女の娘。

 ルンは記憶を失ったサロニアム王子。

 アリアは大魔導士ドガウネン様の愛弟子。

 イレーヌは忍者……スパイとしてアルテクロス城に仕えるため、はるばるゴールドミッドル大陸から来ました。





 続く


 この物語はフィクションです。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る