第6話

 家に帰って、如月先輩に、すぐラインで謝った。


すぐ既読にはなった。でも、返事はなかなか来ない。


「大丈夫です、びっくりしただけです。初めてだったので」


えっ、、彼氏いたのに、キスもしてなかったのか。まぁ、俺も初めてだったけどね。海外生活だったし、キスもふつうにするのかと、思ったけど、唇を合わせるキスは、恋人どうしでしかしないみたい。うん、そう言うことです。勘のいい読者は、嫌いだよ。


生徒会の業務で、また如月先輩と一緒になった。なんか幸せそうな雰囲気を醸し出してる。


先輩が告白される断り方が、彼氏がいるって言うんで、瞬く間に、彼氏ができたことが、かなりの人数が知ってた。人気者の恋愛事情は、すごいね。


 如月先輩と俺が付き合って、曲作りが、新しい境地に達したのか、すごくいいのができた。事務所のひとも、褒めてくれた。でも、俺が使うのではなく、他の女性に提供することになった。売り出したいアイドルがいるらしい。断れない立場なので、従った。くそっ、もっと売れて、強い権利を勝ち取らないと。


事務所の偉いひとに、スタジオに来るように言われて、スタジオに入った。どうやら、曲を渡すアイドルとの顔合わせだったのね。ま、そりゃそうか、場所が、そう言う場所だった。鈍感系はモテない。


「はじめまして、歌代葉月です。こんな素晴らしい楽曲を提供してくださり、ありがとうございます。」


めっちゃ丁寧にお辞儀し、挨拶してくれた。

歌代葉月、めっちゃ顔小さいし、可愛い顔、あと意外と、大きい。形も良さそう。って、ついつい目で見たら、ジト目で、抗議の視線を浴びた。サッと目を逸らした。いや、やっぱり見ちゃうよね。ふつうの高校男子なら。


「はじめまして、こちらこそ、こんな可愛い子に自分の曲が歌ってもらえるなんて、すごく嬉しいです。」


葉月とラインの交換をした。プライベートな携帯のラインだってさ。

 葉月は、お嬢様高校で、女子校なので、年齢の近い男子の知り合いは、ほとんどいないみたい。


いや、まだちっとも売れてないアイドルだけど、

アイドルとラインで、やり取りしてるのは、ちょっと優越感すごいなぁ。


でも、如月先輩という素晴らしい彼女がいるんだし、葉月とは、そう言う関係には、なれないって、ちゃんと言わなきゃなぁ。

まだ聞かれてないから、彼女いるって、答えてない。自分から言うの?かな、なんか違う気がして、タイミング?みたいなのを待ってたんだけど、全然、そんなの聞いてこない。


当時は、わからなかったけど、葉月は、彼女がいてもいなくても、関係ないそう言う女の子でした。略奪者、ヤンデレ、一途なタイプなので、彼女がいるかどうかも聞かないし、関係ない。


まぁ、ラインでやり取りしてるけど、ほとんど会うこともないし、変装がたまに甘くなってた。ちょっとだけ油断してた。


僕の平穏な生活が崩れていくことになるなんて、、もっとちゃんとしろ、過去の俺に説教しなきゃいけないわ。

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