ステータス?全員チートじゃね?
翌日、目が覚めた椿たちはメイドさんに呼ばれ、朝食を食べた後に訓練と座学が開始された。
ユスティーツ曰く、座学はある程度満遍なくする予定らしいが、訓練はそれぞれ適性があるため、それを測ってから開始するらしい。
「ってわけで早速お前らの適性を測っていくぞ!」
そう言ったのは現エスポワール王国騎士団長であるウル・ジュエリーヌだ。
なぜ騎士団長が椿たちといるのかというと、国が適当な人材を教育係としては任せられないとのこと。
ウルも当初は面倒な雑事を副団長に任せられる!と思ってたらしいが、多少仕事が減っただけで対して変わってないと後ほど知ったのだとか。
なにはともあれ、早速全員の適性を調べることになった。
「よし、それじゃあ先頭からこの鑑定版に触ってステータスとスキルを確認してくれ」
そして先頭に立っていた光がまず鑑定版に触れた。
すると中々の大きさのある鑑定版が光を放ち、光のステータスが表示された。
【
名前:
年齢:16歳
性別:男
Lv.1
MP:100
筋力:120
体力:110
耐久:110
敏捷:90
魔力:100
精神:100
技能:
勇者の加護
武器適性
全魔法属性適性
気配感知
限界突破
言語理解
】
チートだった。
「ウルさん。これって……」
光がそう言いながらウルを見ると、ウルは唖然とした表情で鑑定版を見ていた。
「うーむ。最初から規格外なステータスが出たもんだ。これで参戦してくれたら心強いことこの上ないな」
そう言いながらウルさんは苦笑していた。
「さて、最初からとんでもないステータスの持ち主が出たわけだが、ステータスはこういった感じで表示される。ちなみに初期のステータスの平均値は大体10~15だな。所持技能数は最初は大体2つか3つあればいいほうなんだが……」
そう聞くと、いかに光がチートなのかよくわかる。
だってステータスが頭おかしいもん。
でもしょうがないだろう。だって勇者だもん。技能に勇者って書いてるもん。
そうして一人一人順番にステータスを確認していった。
まあ、なんというか。全員がかなりのステータスを所持していらっしゃる。
そして最後に椿が鑑定版に触れた。
【
名前:
年齢:16歳
性別:男
Lv.1
MP:500
筋力:15
体力:15
耐久:20
敏捷:20
魔力:130
精神:200
技能:
全魔法適性
想像構成
高速詠唱
詠唱省略
高速魔力回復
精神攻撃耐性(中)
言語理解
】
ウルが椿のMPと精神のステータスを見てポカンとしている。
少し様子を見に来た宮廷魔導師の人がポカンとしている。
それはそうだろう。
椿からすると、筋力などが平均レベルで少し残念な気はするものの、魔法系のステータスが異常なのだ。
総合的には恐らく下の方だろうが、魔法に特化すれば王国一位も狙える。
先程まで高ステータスの人たちを見てホクホク顔だったウルも流石に困惑している。
「おっと。あまりのステータスに思わず思考が止まってしまった」
なんとか立ち直ったウルは「全員鑑定したな?」と椿たちを一瞥すると、すぐそばに置いてあった箱から腕輪を取り出した。
「さて、次はこの
なるほど。ということはこれから一々鑑定版でステータスを確認する必要が無くなるのか。
にしても、と椿は鑑定の腕輪にMPを試しに流してステータスを脳内に表示させながら思う。
筋力や体力、耐久に敏捷が低いのはまだわかる。
椿自身、勉強はしているものの、運動は苦手で、あまりしないからだ。
だが、精神は別だ。
椿自身、(恐く)勇者である光よりも高い精神のステータス、クラス内で最も多いMPの膨大さを改めて見て漠然とする。
それに、椿自身先程からこちらを凝視してくる宮廷魔導師の視線がすごく気になる。
どうやら椿は椿が戦争に参加するしない別にして、ある程度強くなることは確定事項らしい。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます