2章 混乱
第28話 妖狐
︶-子-語は怪力-叡智の︵は怪力を---神を―語らず︶に︵。
ウ︵サースは己が志を書に命名し、妖狐を用い言語をなし魔術を操る。
『ルンデの書』第02-12 妖狐より
500年 年若く宮中に仕え、のちにリミルト聖王に仕える女官となったタマルテは、その美貌と博識から次第にリミルト聖王に寵愛されるようになった。しかしその後、聖王は次第に病に伏せるようになり、聖王国の医師にも原因が分からなかった。
しかしレオン族ハーン・ガブリエがタマルテの仕業と見抜く。ハーンが呪文を唱えた事でタマルテは変身を解かれ、狐の姿で宮中を脱走し、行方を眩ました。 その後、アルマン地方で婦女子をさらうなどの行為が宮中へ伝わり、リミルト聖王は討伐軍を編成。三人の将軍にレオン族ハーン・ガブリエを軍師に任命し、軍勢をアルマン地方へと派遣した。 アルマン地方で妖狐と化したタマルテを発見した討伐軍はすぐさま攻撃を仕掛けたが、妖術などによって多くの戦力を失い、失敗に終わった。将軍たちは騎射を訓練し、再び攻撃を開始する。
対策を十分に練ったため、討伐軍は次第に妖狐を追い込んでいった。妖狐はリミルト聖王の夢に娘の姿で現れ許しを願ったが、リミルト聖王はこれを狐が弱っていると読み、最後の攻勢に出た。そして二人の将軍が放った矢が脇腹と首筋を貫き、もう一人の将軍の長刀で斬りつけたことで、妖狐は息絶えた。
その後、妖狐は巨大な毒石に変化し、近づく人間や動物等の命を奪うようになった。そのため村人は後にこの毒石を『瘴狐石』と名付けた。この瘴狐石はリミルト聖王の死後も存在し、周囲の村人たちを恐れさせた。鎮魂のためにやって来た多くの高僧ですら、その毒気に次々と倒れたが、504年の政変でレオン族が聖王国との戦いに勝利した際、レオン族ハーン・ガブリエが瘴狐石を破壊し、破壊された瘴狐石は各地へと飛散したといわれる。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます