第11話 恋わずらい
コミュニケーションにはやはり自信ない。
川下や鈴香さんからは自信を持っていいと言われたが、いまいち自分にそういったものは合わない気がする。
そうした俺が選んだ職業は工場での製造業だ。
以前も製造業だったが、今回はラインっ作業での工場だ。
その都度形の変わる応用力が必要なものより大分プレッシャーがなくて済む。
面接も問題なく終わり、採用が決まった。実家からは少し遠いので水沢に部屋を借りることにした。
実家からは兄貴に手伝ってもらい、大きな荷物を運んでもらった。親父は何もしてない。働くってのに、随分な扱いだと思う。
家電などは兄貴に配置まで手伝ってもらい、服や小物は自分でやる。
「大体は決まったかな」
部屋の様子を写真に撮って、グループに送る。
「仕事決まって水沢に引っ越したよー」
いつものメンバーからお祝いのメッセージが届く。
『仕事決まったんだ、おめでとう』
『遊びに行くよ』
『引っ越し祝いしない?』
引っ越しそばとか、そういうのはあるけど経験したことはない。引っ越し祝いもないか。
「みんな集まれる?」
そこそこの広さで、六人くらいなら何とか入る。
『日にちあらかじめ決めてもらえれば』
『出来たら土日がいいかなぁ』
俺の仕事始めのこともあるし、今度の土日をお願いしてみる。
『了解』
『何とか交渉してみるよ』
「無理に休み取らなくてもいいからな」
これくらいで今後休み取りづらくさせたくない。
といっても集まったいつものメンバー。
普段仕事で真面目にやってる成果なのか、それともたまたまなのか、自分も変わったりしている分今回でチャラにした、みたいな感じなのか。いずれにしても来てくれてありがたい。
「これ、お祝いに」
保土ヶ谷君が焼酎を買ってきてくれた。後でみんなで飲もう。
「私は恵と廣井と相談して食材買ってきたよ」
浅野さんがスーパーの袋を出す。それなりの量が入ってるな。
「あ、カセットコンロある?」
キャンプ用に買っていたそれをテーブルに出す。
「何作るんだ?」
「みんなでつつけるものだよ」
恵は大き目の土鍋を用意する。
「私は日本酒買ってきたけど、飲む?」
「普段は飲まないけど、今日はお祝いだし、ありがたくいただくよ」
廣井さんから日本酒をもらう。
もらってばかりで何か悪いな。
「こんなにお祝いしてもらえると思ってなかったから結構嬉しいしありがたいんだけど、みんな寝るの大丈夫?」
あらかじめ雑魚寝は話していたが、七人はぎゅうぎゅう詰めだと思う。
「何とかなるでしょ」
細川は適当に話す。
ちなみに料理の手伝いをせずに格ゲーを柏木としている。
「狭いんだったらと思ってシュラフ持ってきたよ」
恵は自分のシュラフを出す。確かにこれなら雑魚寝でいいけど、
「恵だけなんだか悪いな、俺もシュラフ出すか」
「お揃いだね」
物は違うがある意味お揃いだな。
「あ、それが秋田由利牛?」
廣井さんが買ってきた牛肉を見た恵が言う。
「由利牛って?」
「結構お高い肉だよ」
そんないい肉を持ってきてくれたのか。お金払った方がいいんじゃないか?
キッチンで楽しく準備している女子たち、ゲームやおしゃべりしている男子。どちらの話にも入っている自分。どうしようかと思ったがとりあえず手伝うことないかな?
「そうだなぁ、取り皿を人数分用意してくれる?」
「了解」
食器棚から取り皿と割箸を出し、テーブルに並べる。
カセットコンロに火を入れて、肉を入れていく。
他に用意された具材を見て何を作るかわかってしまった。
「すき焼きかぁ」
「牛肉ならすき焼きがいいんじゃないかってお母さんが言ってたの」
恵のお母さん、見たことないけどありがとう。
市販ではないすき焼きのたれを作り入れ、具材を投入していく。
「さ、ゲームは終わり。乾杯しよう」
「アパートだからあまり騒ぎすぎないようにね」
珍しく恵が音頭をとる。
「それじゃあ成仁君の新しい門出を祝して、乾杯!」
『かんぱーい』
みんなでお酒を飲み、鍋をつつく。
「牛肉まだあるから遠慮しないでね」
「いくらくらい使ったの?」
おそるおそる聞いたがブランドにしては安めだった。
「お店のつながりで安くしてもらったの」
なるほど。それならよかった。
「今日はお酒もたくさんあるから悪酔いしちゃいそうだなぁ」
浅野さんが心配している。全員飲むもんな、事故がなければいいが。
ビールから缶チューハイに変える。
「レモンサワーって言ってもいろんなのあるよな」
「濃いだけならわかるけど、ちょっと違うとか書かれてもわかんないよね」
他にも産地が書いてあってもわかりにくいなんて、他愛もない話をする。
「成仁君はどうして水沢に住むことにしたの?」
保土ヶ谷君から聞かれる。仙台じゃないからかな?
「うーん、単純に職場が近いから。あと仙台とかはなかなか生活に見合うくらいの給料の仕事なかったからさ」
この辺は世知辛い。
「そっか。でも内陸に来た分集まりやすくなる?」
「そうかもね。キャンプも移動時間が短くなっていきやすいかな」
「北上だったらよく遊べるのに」
恵がちょっと残念そうに言う。
「確かにそうだけど、北上って雪結構ひどいからさ、積もったら出勤大変そうだなって」
まぁね、とそこは同意してくれた。
「土日は休みだからさ、たまに遊ぼう」
「うん!」
今日一の元気な返事を聞けた。良かった。
鍋が空っぽになったので、恵が残った汁を使いご飯の予約をする。
「明日はすき焼き風ご飯だよ」
溶き卵をかけて食べると一層すき焼き風になるらしい。
「そういやさ、成仁ってあのモンスター狩るゲームやってる?」
あぁ、あの大ヒットしてる奴な。
「やってた、かな。最近オンラインでゲームすることなくなってさ」
「えー、それじゃあランク上げれないじゃん」
「俺も持ってるし、一緒にやろうよ」
「みんなやってるの?」
聞くと、まず本体は全員が持ってるらしい。
ソフトは廣井さんと恵以外は持ってる。
「浅野さんもやってるんだね」
「結構やりこみ要素多くて」
わかる。俺も結構はまってて、職場の人と協力プレイしたこともある。
「それ、面白いの?」
恵と廣井さんが話に入ってくる。
「アバターの設定はちょっと面倒かもしれないし、クエストを一人でやってると大変かもしれないけど、すっごく楽しいよ」
久しぶりの俺の熱さに二人とも興味を持ったのかも。
「興味はあったんだけど、私不器用だからできるかな」
「みんなサポートするから、やってみない?」
俺も、このメンバー内でやるっていうんなら再開しようかな。
「じゃあ今度買ったら連絡するね」
「キャンプの時にも使えない?」
あぁ、やれないこともないが。
「通信環境とか、バッテリーの問題があるかもなー」
「あと、イヤホンつけてないと迷惑だよ」
俺と恵で考える。
「ただ、コテージ内だったらいいかも」
「じゃあ次のコテージ泊の時は狩り祭りだね」
そんなキャンプも、たまにはいいか。
「ちょっとつまみが足りないかも」
「あ、じゃあ俺行って買ってくるよ」
「私も行っていい?」
恵が少し酔い覚ましに、とついてくる。
「ここ、ロンリーマート近くていいね」
「あぁ、反対側にはドラッグストアもあるし、結構便利なんだ」
店内に入ると、つまみと一緒におでんをたくさん買った。
「お酒におでんって合うよな」
「わかる」
笑いながら二人並んで帰る。
なんかいいな、この雰囲気、この空気感。安心できる。
「恵」
「? どうしたの?」
立ち止まってさっきのことを話す。
「俺、鬱になって仕事辞めたこと話したよね?」
「うん」
「フラれた相手とはオンラインゲームで知り合ってたから、オンラインやりたくなくなってたんだ」
「そっか」
なんか苦笑いしちゃうな。
「でも、このメンバーとならやってもいいなって思えたんだ。こういうの話そうと思うの、恵しかいなくってさ」
恵はにっこり笑ってくれた。
「そうなんだ。なんか一つ壁を乗り越えれた感じかな? 少しでもお役に立てたのなら嬉しいよ」
「少しどころじゃないよ。恵にはいつも助けてもらってるし」
俺が働けるくらいになれたのも、こうやって話せる相手がいたからだもんな。
俺たちが帰ると、細川と柏木が実際のゲームをして見せていた。
「おう、おかえりー」
「成仁君もやらない?」
「腕なまってるかもしれなけど」
そんなこと気にしない、と三人でパーティを組んでやってみる。
連係プレイっぽいことは全然なかったが、人数が多いとやりやすいことはわかってもらえたかな?
「俺は昔一人でタイムアタックみたいにやってたなぁ」
「ずっとソロ?」
「必要があるときだけかな。自分の腕だけでどこまでできるか、やってみたいと思わない?」
自信があるというよりも、探求心かな。
「三人で二十五分だったから四人なら二十分切るかもね」
「それも楽しみだけど、コミケもあるよ」
あぁ。コスプレして、また行くって言ったもんなぁ。
「みんな次のコスプレは?」
「私は少し前流行ったゲームのキャラ。アニメも映画にもなったしね」
説明を聞いて、浅野さんはあれかと思い至った。身長がちょうどいいし、髪もそんなにいじらなくてもよさそうで楽かもな。ただ、制服なのが面倒かもなー。
「保土ヶ谷君は?」
「今やってるアニメのキャラかな。まだはっきりと決めてないんだけど」
流行り物は人気あるよなぁ。
「柏木は?」
「今回は細川君と一緒に企業ブースに。声優さん出るらしいし」
最近は企業ブースもいろいろやってるよな。プロのコスプレイヤーさん雇ってたりもするし、ラジオの公開収録したり。十年位前の記念イベントではいろんな地域のゆるキャラも来てたっけ。
「私は、今回も仕事かなぁ」
廣井さんは旅館だし、繁忙期は忙しいよな。
「うん、しょうがないとはいえ残念だね」
「成仁君と恵ちゃんは今回も同じコスプレ?」
「なんかリク受けてた感じだったし、近く三期やるみたいだからね。ただ、今回夏だからシャツは変えようかと思うんだ」
と言っても黒いシャツだから熱いんだけどね。
「冬はあれで寒くなかったの?」
「コート欲しかった。でも恵がくっついてて暖かかったよ」
「そう?」
恵がうれしそうだ。だが
「夏はくっつくと熱いけどな」
「そういうキャラなんだしいいでしょー」
「ま、しょうがないよな」
アハハと笑い声が広がる。
「まるでそのキャラのやり取りしてるみたい」
「実際はもっときつい言い方してるけどな」
「実際言われたら傷つくよぉ」
そんなこと言わないよ。
「今度は必ず時間厳守で来てよね」
浅野さんからの厳重注意が入る。そういや前回はメンズは遅れてきたんだ。
「事前にホテルとってるんだったら遅れなさそうな気がするんだけどなぁ」
「前日に夜遅くまで遊んでるとかじゃなくて?」
遅れない組が疑問を持つ。
「いや本当普通なんだけど」
「普通がのんびりしすぎてるってこと?」
保土ヶ谷君の返しに廣井さんが答えを出す。
「じゃ、ご飯は必ず六時半に取り始めること」
「何時に起きればいいの⁉」
「それくらい自分で考えなさい!」
そういや一時期、保土ヶ谷君と浅野さんがくっつくんじゃないかと思ってたことあったけど、こういうルーズなところあったからそういう雰囲気が無くなってきたんだろうなぁ。
「成仁君、今回一緒に行こう?」
保土ヶ谷君の提案に迷う。三人のペースに巻き込まれるのはごめんだけど、まとまっていくなら一緒のほうがよさそうなんだよな。
「どこかに全員で泊まったらいいんじゃないか?」
まだどこも予約してないならだけど。
「まぁ、一つの手だね」
二人一室ずつなら三部屋か。
「ちょっと探してみるよ」
ネットで検索してみる。まだ都内には何件もホテルは残っていて、場所をこだわりすぎなければ大丈夫だ。
「何泊する?」
「前泊、後泊もするから二泊あればいいんじゃない?」
「了解っと」
極力交通の便のいい場所を選んで予約する。
「ホテル決まったよ。チェックインに送れるなんてことはないと思うけど、もし不安だったらみんなで行くのもあり、なのかな?」
ちょっと不安になって聞く。
「前泊は仕事で遅くなる人も出るだろうし、そこは自由でいいんじゃないかな?」
なるほど。俺もこれからそうなってくるだろう。
「大体決まったかな。部屋割りなんかは後でもいいだろうし、これをライングループに送っておくね」
「ねぇ、もしよかったらコミケの打ち上げにうちに泊まりに来ない?」
廣井さんの温泉宿か。
「お盆休み中でいっぱいになりそうだけど、とれる?」
「今のうちなら大丈夫だと思うよ」
コミケには行けないけど、泊まれば夜くらいは廣井さんとも遊べそうだな。
「そうしたら後泊をキャンセルして新幹線で秋田まで行こうか」
「いいよー」
「全員では無理だけど狩り祭りできそうだね」
「温泉で疲れを癒すのもいいよねー」
みんな口々に楽しみを語る。
「じゃあ旅館の予約は廣井さん、お願い」
「オッケー」
大体決まったところでおでんをつまみ始める。
「成仁、この日本酒飲んでみない?」
廣井さんから頂いた日本酒だ。
「そうだな、せっかくいただいたんだし」
生憎ちょうどいいおちょこなどはないためコップに注ぐ。
「廣井さん、いただきます」
「どうぞどうぞ」
日本酒というと辛さのイメージが強いが、これは甘みがあって飲みやすい。
「美味しい。飲みやすくていいよ、これ」
よかったぁ、と廣井さんも安心した様子でお酒を飲む。
「私も一口だけもらっていい?」
恵も興味を持ってコップを差し出す。
「あぁ」
コップに少しだけ注ぐ。悪酔いしてほしくないしな。
一口、二口程度の量を飲むと、恵も飲みやすい、と驚いていた。
細川と飲んでいると、今度は保土ヶ谷君が焼酎を出してきた。
「これ開けていい?」
「保土ヶ谷君焼酎飲めるの?」
今までビールと酎ハイのイメージしかなかったけど。
「なんか飲んでみたくなって」
俺たちが色々飲んでるからかな。
「念のためある程度雑魚寝できる体制取ってからでいいか?」
テーブルは置いといて、俺と恵はシュラフを出す。
自然とシュラフ組は並ぶ形となって、隅に追いやられる。あれ? 俺家主だよね?
後は布団を適当に敷いて、寝たい人は寝る状態にする。
「やばそうな人はビニール袋枕元に置いといてね」
「はーい」
「焼酎の割合って七、三っていうよね?」
「保土ヶ谷君初めてだから九、一から始めたほうがいいよ」
今回は注いであげる。間違って多かったら怖いもんな。
「ありがとう。わ、芋のにおいがする」
俺が買っておいたのはベーシックな芋焼酎だ。芋の香りが強調しすぎないのが好みだが、高くなるので多少目をつむってこれを買っている。
「どう?」
「うん。飲めるけど、酎ハイでいいや」
「じゃあ次は俺飲む」
柏木も飲んでみる。調子に乗って初めてでも七、三で注ぎやがった。
「うわー、強い」
ほれ見たことか。
「薄めながら飲めるくらいにしなよ」
ってかみんないろいろお酒飲みまくってて本当大丈夫か。
「浅野さんは強いの?」
「自分じゃ普通と思ってるけど、この中じゃ強い方かもね」
恵とワインを飲みながら皆を眺めて笑ってる。
「飲み終わったよぉ」
頑張って焼酎を飲み終えた保土ヶ谷君は布団にダイブする。一番目だからほかの人のスペース開けるために隅っこに追いやる。
俺はちびちびと日本酒を飲みながらおでんをつついている。
「屋台でもあったら行きそうな感じだね、成仁君は」
廣井さんに笑われる。
「あったらあったで行ってみたいなぁ。そういうところで飲むのも美味しそうじゃない?」
「前に仙台でもあったよ?」
そうだったのか。ってかその時はまだ未成年だったから飲めなかったわけだが。
「今度仙台に行ったときにあったら行ってみようかな」
「保土ヶ谷君の家に今度行こうぜ」
あぁ、学生時代に一度だけ行ったな。なんだかお姉さんが浅野さんみたいで苦笑いした思い出が蘇る。
「機会があったらね」
なんだか断り文句っぽくなったな、嫌というわけではないんだけど。
「私の家にも来てよー。近いんだし」
恵が絡んできた。大分酔ってきたな。
「そのうちな」
だって恵のお父さん怖いイメージついてるし。
「お母さんも会いたがってるよ」
「なんでお母さんまで⁉」
えへへーと恵は笑って答える。
「私が成仁君とキャンプ行くときの話とかしてるから」
あぁ、悪い虫かどうか、かな。
「もうだめー」
柏木が保土ヶ谷君の隣にもぐりこむ。
「半分以上残ってるじゃん」
だらしないなーと廣井さんは日本酒を飲み進めてる。え、実は強いの?
「残るメンズは成仁君だね」
メンズ潰しかい。
「俺より先に恵あたりがつぶれるんじゃない?」
「あー、そうかも」
フラフラな恵をシュラフに入れる。
「さてー、恵も寝ちゃったわけだけど」
浅野さんの目が座ってるのはお酒のせい?
「恵とはどうなの?」
「正直に吐きなよー」
廣井さんと攻めてきた。だが、
「何もないよ?」
あるわけないって前にも言ったでしょ。
逆に攻めてみよう。
「浅野さん、保土ヶ谷君とは付き合わなかったの?」
「全然。だってあんな感じだとねぇ」
世話焼きたいタイプの人にはいいかもしれないが、ちょっと面倒に思ってしまったのかな。
「私が今付き合ってる人はもっとこう、頼りがいのある人だよ」
頼られるより頼りたかったんだな。逆じゃあしょうがないわー。
「というか、年末は気になってるって言ってたけど、付き合い始めたんだ?」
「そうそう、私からね」
浅野さんから誘って、発展していったのか。
「ってか今は成仁のことでしょ」
「もー、何もないなら寝ちゃうよー」
そう言いながら布団の中に潜る廣井さん。すぐに夢の中に入りそうだ。
「何にもないよ」
「本当っぽいね」
その後は二人で片づけてシュラフと布団にもぐりこんだ。
本当に何もないけど、俺の中は恵に満たされて来ている気がする。
恋とか、したくないって、死にたいって思ったくらいつらかったのに。
今シュラフを通して隣にいる恵に、もっと心から近づきたいと思っている自分自身がいる。一緒にいて、楽しく過ごしたい。
「恵」
好きになってゴメン。
恵からそんな風に想われるなんて考えてないけどさ、好かれたいって思っちゃった。
これからきっと恵に向けて格好つけようとか、よく見られたいって思っちゃうこと出てくるけど、先に謝っとく。
ごめん。
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