『徴兵制復活』

やましん(テンパー)

『徴兵制復活』


『このおはなしは、フィクションであり、起こり得ないものです。この世界とは無関係です。つまり、一種の、アイロニー的ギャグです。』




 ある日、突然、徴兵制が復活したのです。


 政府は、じき、戦争になる、と、見ていました。


 ただし、徴兵されるのは、65歳以上の人が第1順位です。男女格差なし。


 年収、1000万ドリム以上のひとは、保留。


 この背景には、兵器の徹底した省力化がありました。


 体力や、技術は、あまり、必要なくなったのです。


 それでも、戦争は戦争。


 沢山の犠牲者が出ました。


 一時的に、老齢年金の支払いは、減りました。


 でも、すぐ、あとの人たちが上がってきます。


 大国政府は、また、新たな戦争を始めました。





        □□□□□



 『まさか、こんな異国で、最後とはね。』


 今年、66歳の夫が云いました。


 若手のほうです。


 同じ小隊にいる、二つ上の奥さんが答えます。


 『ま、しゃあない。みんな、投票したんだから。』

 

   すると!


 『きました。超低空電撃核ミサイルですよ。』


 だれかが、叫びました。



 びゅわ〰️〰️〰️〰️😃


 どっか〰️〰️〰️〰️〰️〰️〰️〰️〰️〰️ん



 このミサイルは、上下10メートル、飛行コースの二次元面100メートル以内の生物の多くを感電死させます。


 最後は、小さな核爆発をして、中性子を大量にばらまきます。


 早いので、なかなか、打ち落とせません。


 ふたりは、たまたま、塹壕の中に潜んでいたのですが、あまり、遮蔽にはなりません。


 爆発も、すぐ、近くでした。


 『きみ、ダイジョブ?』


 『まあね。しゃあない。』


 奥さんは、それ以上は、話しません。


 夫も、電撃よりは、中性子が効きすぎたようです。


 奥さんの上に、乗っかるように倒れ、小さなキスをしました。


 

 『なんで、こうなる?』


 それが、最後の一言でした。


 

 しかし、これは、あちこちで起こったことの、一例だったのです。


 第1次大戦も、第2次大戦も、今回も、人類がやってることは、変わりませんでした。 


 でも、実は、大国では、人間なしでも、コンピューターさんや、ロボットさんが、大抵の戦いをできるように、なってきていました。



 それは、まだ、完璧ではなく、機密事項でしたが。



 『次からは、使おうか』、と、ある首脳たちは話し合っていました。


 

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『徴兵制復活』 やましん(テンパー) @yamashin-2

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