流れ星は今までゆっくり落ちるよう頑張っていたらしい

仲仁へび(旧:離久)

第1話



 夜空を見て、天体観測をしていたら。


 なぜか、めちゃくちゃ早く星が落ちるようになっていた。

 最近の流れ星って、知らない間に常識が変わったのかな。


 いや、違う。

 他の人達も驚いていた。


 有名SNSのついっらー、にも異変が書き込まれてるし。


――今日の流れ星、めっちゃはやくない?


――流れ星氏、常識おかしくなる。


――流れ星よ、おまえらどうした。ちょっとおちつけ。


 けれど、自分には分かった。


 だって前世、流れ星だったから。


 おそらくこれは流れ星たちの反抗だ。


 ひゅんひゅんひゅんひゅん。


 なんて音がつくくらい、早い流れ星はみな0.5秒くらいで落ちてしまう。


 その星達のみんながちくしょーと叫んでいた。


 分かるよ。報われないもんな。努力してたのに。


「あれでも今までがんばってゆっくり落ちてたのに。それじゃ足りない、願い事言えないとかみんないうから、速さ元に戻す! もうやけだぁぁぁ」


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

流れ星は今までゆっくり落ちるよう頑張っていたらしい 仲仁へび(旧:離久) @howaito3032

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ