夢の終わり

平成11年10月15日〔金〕雨 闇

 ジリリリリリリ


 私は目覚まし時計のスイッチを切った。

 どうやら、大分寝過ごしてしまったようだ。私は飛び起きて、シャリを着る。そして、ネクタイで絞め、ズボンをはいた。私はジャケットとカバンを持つと、口にトーストをくわえ、小便をもらしながら走り始めた。

 急がないと、電車に遅れてしまう。


 それにしても、妙な夢を見たものだ。

 私はなぜか新聞屋なんていうやったこともない仕事をしている。しかも、その生活から逃げ出し、地獄や天国で旅をするのだ。

 さらに、まったく会ったこともない知人たちまで存在していた。角川という師や関野なんていう親友まで出てきた。それに、仮面の騎士。

 自分の中にそんなものを考え出す能力があるとは……。自分でも驚きだ。


 だが、最後に現れた謎の男。あいつは何者だったのだろうか。


 私は微かに笑った。

 夢のことなんて考えてもしょうがないよな。


(完結)

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